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とくぢのわの会)豊前おこしかけ道の駅繁盛記
2006/03/03
話!輪!和! とくぢのわの会だより
このたび、徳地づくり達人塾の呼びかけで、地域で頑張っている皆さんと一緒
に、九州で大変繁盛している道の駅「豊前おこしかけ」の駅長さんである白石道
雄さんをお招きして、勉強会を開催しました。トイレへのこだわりから、全国で
も人気の道の駅に成長するまでの物語に、参加された皆さんはメモを取りながら
熱心に耳を傾けていました。大変和やかな、充実した会となり、参加者からは、
大変に良い勉強の機会だったという声が交わされていました。
*とくぢのわの会レポート→今回の担当は徳地づくり達人塾でした!
平成18年2月27日(月)13時~15時 南大門2階研修室
参加者30名(達人塾9名、各地域振興協議会9名、観光協会7名、その他5
名)
豊前おこしかけ道の駅繁盛記――白石駅長さんのお話
#「おこしかけ」という名前の由来
宇佐神宮の3柱のご神体のひとつが神功(じんぐう)皇后なのですが、朝鮮出陣
の時にこしかけられた石が残っていて、それを「おこしかけ」というんです。地
名が変わって、いまでは松江2区とかいう味のない名前になっていますが、古い
ものを大事にしたいという思いがありました。お客さんが「これはどういう意味
ですか」と尋ねられるだろうと、考えたんです。この狙いは当たりました。豊前
道の駅とかいうありきたりの名前にしなくてよかったです。
#「日本一のトイレ」計画から
豊前市には、トイレのTOTOと、大分製紙の工場があり、それに注目して
「日本一のトイレ」を造ろうという計画が平成3年に始まりました。日本一のト
イレ構想も、なかなか理解が得られなかったので、地域づくりの一環なのだとい
うことを強調し、ハードではかならず古くなりますから、「日本一おもいやりの
あるトイレ」というソフトで勝負することにしました。トイレは道の駅のど真ん
中において、やさしさを表現。トイレの屋根はテントを張っています。これだと
日中は照明がいらないし隙間から空気が流通する。流す水以外には、化石燃料を
使わないという環境への配慮です。トイレの清掃にも力を入れています。青年会
議所のメンバーが「ぼくらもやりますよ、地域の人も手伝ってくれるでしょう」
と言っていましたが、実際には難しくて、今は毎日6時間おばさんに働いてもら
っています。ゼンリンさんのアンケートで、全国870の駅の内全国6位の人気
ある道の駅になりました。上位の理由は温泉や美しい夕日などの景観ですが、う
ちはトイレなんですよ。トイレが人気なんて、うちだけです。
#独自のトイレをつくるための金策と綿密な予測
12時間で約1万6000台の車が通る。観光バスも含めて1台につき2人乗
っ
ていると試算しました。立寄り率は、九州北部では大体8%というデータがあっ
たので、それで計算すると年間に94万人ぐらいの客が立ち寄るだろう、と。来
客の3分の1が買物、一人1000円使うとすると、年間売り上げが3億円、手
数料は一般の野菜や食べ物は15%、賞味期限があるものは20%。これで48
00万円稼げるはずです。でもこれではパート6人と専業3人を雇えばぎりぎり。
しかし、ふたを開けてみると1年目は3億9800万の売り上げに!お客さんが
予想よりも入ってくれたんです。・・・屋台村家賃、自販機手数料、対面販売場
所代、物産館の委託販売手数料・・・物を売ることだけに頼らずに、いかにその
他で稼ぐかを考えられるといいと思います。・・・税金も納めています。建物の
耐用に対する積み立てが課題、PFI方式が取り入れられないか、検討中です。
#売れ筋は高級弁当
鉄道に名物の駅弁があるように、道の駅弁があってもいい。従来は、漁師・農
家・旅館のおやじさんが作っている350円程度のものでした。これを道の駅弁
として認定されるために、みがきをかけよう、地域の特色を、ということで一昨
年から始めました。「安くておいしい」に加え、「高いけれど、これなら納得」
というものを狙ったところ、これが当たったんです。弁当は一年間に7500万
円狙えると思います。豊前には山があり、平野があり海がある。それぞれの場所
から1品とってくれば誰でもお弁当ができるでしょう。弁当を作り始めて、腕は
いいが、中心街で力をそがれていた人たちが元気を取り戻しているんです。
#流した汗が報われる米づくりの里
もう一つお米に力を入れているんです。25軒の轟(とどろ)という棚田の集
落があります。JAさんは「夢つくし1等米」なら差をつけられない。でも海辺
と山では我々は差をつけます。それができます。そして、ただお米を売るだけじ
ゃなくて、消費者を招いて交流会をします。「轟」そのものをブランド化したい
なと思っています。汗をかいた対価が正当に評価されるようにならないと、地域
はほんとうには元気にならないですね。それぞれの場所の特色を打ち出しながら
進めていきたいと思っています。僕は今年70歳なんです。信用されませんが
(笑い)。団塊の世代が野菜を作ってそれを買い取れるような仕組みにしたいと
思っています。仲間を作ってやろう、という取り組みです。生き甲斐のある町を
道の駅から情報発信していこうということです。
#原点を大切にして更なる挑戦を
豊前は東九州自動車道ができると、また素通りになって客が来なくなるんじゃ
ないか、というのが今度の心配です。実は反対したいんですが、一周道路は九州
に必要です。受け入れながら、どうやって生き残るかを考えなければいけません。
地域の食文化をどうアピールするか。交流から対流へのしかけをつくっていく。
地域の情報を集める。今年からは、神楽を道の駅で上演しようと思っています。
物を売るだけではなくて、地域の歴史や伝統をアピールしてやっていきたい。総
合的に努力して、トイレの良さに負けないような道の駅にしたいと思っています。
#質疑応答・意見交換
約30分、参加者の方から活発な質疑応答や意見交換がありました。とて
も充実した会となりました!


