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日本アフリカ学会)コンゴ人と訪ねたケニアの聖なる森
2004/05/07
2005年5月29日~30日 中部大学で開催される
第41回日本アフリカ学会における発表のレジュメです。
http://africa.intl.chubu.ac.jp/
日本語と英語のタイトルがずれているところがみそです。
コンゴ人と訪ねたケニアの聖なる森
John KAHEKWA (Polepole Foundation, DRC)・安渓貴子(山口大学非常勤)・
安渓遊地*(山口県立大学国際文化) *発表者
My First Visit to Kenyan Sacred Forests with my Japanese Friends
John KAHEKWA (Polepole Foundation, DRC), ANKEI Takako (Part-time
lecturer at Yamaguchi Univ.) and ANKEI Yuji *(Yamaguchi Prefectural
Univ.) *speaker
「小さい頃からモンバサ、モンバサと名前は聞いていたけれど実際そこに自分が行ける
とは思っていなかったよ。私が住むコンゴと同じように壊されていく森を守っている人々
を訪ねて安渓さんたちとケニアを旅してきてインド洋までやってきた。イスラムの人が多
いので、なんだか恐ろしいような気がしていたのに、実際会ってみたら思いもよらず優し
い人達ばかりで、僕は腐ったキノコみたいに溶けちゃったよ。(ジョン・カヘークワ)」
ケニア西部、ビクトリア湖岸でカカメガの森を守っている友達の所で落ち合って、いろい
ろな森をまもる人々を訪ねる2002年9月のひと月の旅の終わりごろのジョンの感想だ。モ
ンバサ周辺の地元主導の環境保全をめざすさまざまな動きのうち、ともに訪れた2つの例
を紹介する。
ゾウがいる森(Mwaluganje Elephant Sanctuary)を守る人々。畑を荒らす困りものの
ゾウたちを人の居住地や畑と電気柵で分け、観光地にして現金収入をあげる試み。住民が
出資する株式会社組織にして、入場料をとり、おみやげにゾウ糞紙を造って売っている。
ゾウの生息密度が高く、間近に見られるため外国からの観光客も訪れている。ジョンが創
設したポレポレ基金の活動と比較しながら、それぞれの経験の交換で話がはずんだ。
2つ目は、600年前にソマリアから移り住んだという先祖伝来の聖なる森カヤ・キノン
ドをエコツアーで守る試み(Kaya Kinondo Ecotourism Project)。大学出の地元青年が豪
華なリゾートや畑の開墾で失われていく森の存続を願って、聖なる森を前面に押し出した
エコツアー。伝統的な森との関わり方のルールをきちんと守れば、外国人であっても森に
入ることが許されるように、長老たちと協定を結んだのである。ルールは厳しく、4日に
1度の森を閉じる日、先祖の墓地がある一画の撮影禁止、森の中では決まった道をはずれ
ないこと、トイレに行ってはいけない、スカートや半ズボンの場合は、伝統的な黒い衣装
を身にまとう、といったものである。私どももルール通りのツアーをした。森の入口であ
いさつをして入り、歩く際には呪術医の長老が案内役の青年と共に同行し、伝統的な知恵
や知識を披露してくれ、質問にも答えてくれた。森ですごした後は出口で地元の女性たち
の踊りの出迎えをうけた。まだできて間がない土産店もあり、彼女たちが工夫をこらした
手作りの品々を売っていた。エコツアーの後、呪術医がの自宅に招かれて、カヤキノンド
の森の木々の種を蒔き育ている育苗園やその薬効等を教わった。エコツアーの担い手の中
心は青年達で、その家々で私たちの経験との交流をする機会に恵まれた。伝統を生かしつ
つ、観光客に媚びるところのない聖なる森のエコツアーには学ぶところが多かった。帰国
後、カヤ・キノンドの森の青年から電子メールが送られてきた。調査許可をもらっている
からと、夜の森を明るく照らそうとした掟破りの学者についての驚くべきエピソードだっ
た。


