大地とともにはたらく)ヴァンダナ・シヴァ博士から2020年の新年にあたってのご挨拶 #Vandana_Shiva_#Greetings_#2020_#biocultural_diversity_RT_@tiniasobu
2020/01/08
We feel honoured to present
Dr. Vandana Shiva’s Greetings
for the new year 2020
with its Japanese translation
by Mr. KANAIZUKA Tsutomu,
ANKEI Yuji and Ms. ANKEI Takako.
Her poetical words echoes with
what we seek in our family’s
Institute for Biocultural Diversity.
Her message encourages us, saves us,
who are almost drowning in the sea of
bad news of the leaders
driving people to war
from their greed and stupidity.
新しい戦争を引き起こして欲望と愚かさのために滅びようとするものたちのニュースが多い中で
大地との共存による健康と希望の種をまきましょう、というヴァンダナ・シヴァさんからのメッセージが届きました。
まさに、生物文化多様性研究所として目指している、生物と文化の多様性を通した持続可能性を詩的に表現した
パワフルなメッセージです。
オリジナルは 以下で視聴できます。画面下のタブの左端のものをクリックすると、英語字幕が出ます。
https://www.youtube.com/watch?v=DV4H-Pu4qYE
ヴァンダナ・シヴァ博士から2020年の新年にあたってのご挨拶
2019年から2020年に移行するにあたって、あなたに私からの愛と挨拶の言葉をお届けします。
いま私たちは、移行の、そしてさまざまな可能性のある10年を始めつつあります。化石燃料と毒が支配する時代、憎しみと分裂の時代、機械的還元主義思想の時代、分断の時代から、多様性と融合への時代へと移行する10年です。私たちは相互に依存する存在(inter-being)として、大地や私たちの美しい牛たちとも協働しているという事実に目覚めさせられる時代に立っているのです。
実際、私たちの農場では化石燃料を必要とせず、トラクターへの補助金も必要ありません。美しい野菜と美しい薬用植物がすべてそこにはあって、私たちに健康をもたらしてくれます。私たちの健康は土壌中に、そして食物にあります。私たちの健康は多様性の中に存在しているのです。
ほんの少しだけ大地に還すだけで、土の中では多様な生き物たちが、素晴らしい協働と見事な調和をたもって、私たちにこんなにも多くの肥沃な土壌を与えくれます。化石燃料から作られた合成肥料を使わずとも、有機物が、有機炭素も有機窒素も、2倍に増えるのです。この多様性の世界、相互依存する生物たちの世界、協働の世界のなかでこそ、私たちは大地と和解して暮らすという持続可能性を創り出せるのです。同時に、平和にそれぞれの社会で暮らしている多様なコミュニティの平和共存を創り出すのです。
私たちのインドの国歌はとても美しく歌っています:洋の東西を問わず世界中からやってきたすべての宗教がインドで愛の園をはぐくんだということを。それこそが、私たちが毎日ここナブダーニァで生物多様性をたもちながら実行していることなのです。
私たちは、愛の園、希望の園、未来の園をひとつの織物のように創り上げているのです。
愛と決意をもって、この惑星のすべての生きものたちとともに働き、私たちの社会の多様性のすべてを祝福しましょう。
強制収容所で人々を殺すために毒が製造されたように、憎しみという毒が、世界を強制収容所に変えるために製造されることを認識しましょう。私たちはそのような道を歩む必要はありません。
私たちはこの園に住み、畑に種をまき、土とともに働き、動物たちとともに働き、私たちの植物たちとともに働き、昆虫たちとともに働き、未来とともに働くことができます。そんな世界のためにこそ私たちは種を撒かなければいけないのです。
さあ、愛の種をまきましょう。
以上は、広島フィールドミュージアムの金井塚務さんが、YouTubeから訳してくださったものを、安渓遊地と貴子が見直したものです。
以下は、安渓遊地による蛇足で、シヴァ博士の著作の翻訳もある金井塚さんに正確なる訳をお願いした事情の一部です。
◎インドの国歌Jana Gana Mana
は、以下で聞けます。http://www.world-anthem.com/lyrics/india.htm
◎ヴァンダナ・シヴァ博士が、愛の園(Garden of
Love)の織物を創り出す とおっしゃっているのは、インド国歌のもとになった、タゴールの詩に
ある 愛の花輪(garland of love)を織りなす という表現にヒントを得たもののようです。
◎作詞はタゴールで、インドの朝の歌という詩の第一節のベンガル語バージョンが国歌に採用されたとのことです。
https://genius.com/Rabindranath-tagore-the-morning-song-of-india-annotated
◎タゴール自身による英訳の原稿らしいものが以下に載っているので、そこからの画像を掲載しておきます。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/80/English_translation_of_Jana_Gana_Mana_in_Tagore%27s_handwriting_page_1.jpg
それを見ると、手書きの方では、以下のようになっています。 活字版のpeoples(諸民族)が、手書き版ではpeople(人びと)になっているところも注目。
「東洋と西洋が祈りのうちに手を携えて、愛の花輪が織りなされる。」
Day and night, thy voice goes out from land to land
calling the Hindus, Buddhists, Sikhs and Jains round thy throne
and the Parsees, Musulmans and Christians.
The East and the West join hands in their prayers to thee,
And a garland of love is woven.
Thou bringest the hearts of all people into the harmony of one life,
Thou dispenser of India’s destiny,
Victory, Victory, Victory to thee.
◎Garland という言葉を石垣金星さんの琉歌の翻訳に使ったことがありました。
http://ankei.jp/yuji/?n=2300
◎ヴァンダナ・シヴァ著 金井塚務訳 『食糧テロリズム』の紹介
https://blog.goo.ne.jp/yamanoasioto/e/8de232442f1d7ce9bbf74c5c6a13d8cf
以上、安渓遊地・安渓貴子@阿東つばめ農園・生物文化多様性研究所 でした。