殺すな・殺されるな) 南スーダンの自衛隊宿営地の隊員のいのちが危ういという 朝日新聞記者の速報
2016/11/20
https://twitter.com/miura_hideyuki
以下、三浦英之氏の2016年11月18日の ツイッターの転載です。写真もたくさん載っています。
1.
混乱の南スーダンにいる。現場で取材を続ける者として、どうしても提起したい問題がある。先日新聞紙面でも紹介したが、自衛隊宿営地のすぐ隣に建つ建設中の9階建ての建物の問題だ。職業記者の倫理と使命に従い、慎重に記す。
2.
自衛隊の宿営地はこの9階建ての建物のすぐ横にある。建物に昇ってみて、目を疑った。宿営地の様子や配置、隊員の行動が丸見えなのだ。例えれば、中学校の校舎屋上から目の前の校庭を見下ろすような感じ。
3.
全景は警備上の理由から掲載を避けるが、実際には私の70ミリレンズでもここまで撮れてしまうほど近い(画像にはフィルターをかけている)。狙撃銃なら簡単に狙えるし、肩掛け式ロケットランチャーを撃ち込まれれば、多数の死傷者が出てしまう。
4.
しかも、この建物は7月の戦闘時、実際に反政府勢力に奪取されて立てこもられ、2日間にわたって政府軍と銃撃戦が起きているのだ。ここを奪取されたのは自衛隊を含む国連部隊の戦略上の完全なミスだと思う。少なくとも銃撃戦の間、自衛隊は「丸裸」だった。
5.
そしてそのミスは今も続いている。7月の戦闘は「想定外」だったのかもしれないが、11月14日、私が現場を訪れてみると、建物の入り口には政府軍の兵士が4人、カラシニコフ銃を壁に立てかけたままで、地面に寝ていた。未だにほぼノーガードなのだ。
6.
地理的な位置関係は布施氏のツイートを見てほしい。ここから空港全体や宿営地が見渡せることはジュバ市民なら多くが知っている。だからこそ、反政府勢力は真っ先にここを占拠したのだ。
■布施祐仁 @yujinfuse
朝日新聞の三浦記者のツイートに出てくる、7月に「200人と400人が2日間バンバン自動小銃やロケットランチャーを撃ちまくった」という現場と自衛隊宿営地、ジュバ空港の位置関係。宿営地に流れ弾が飛んできたの…
7.
政府も自衛隊も危機感が著しく欠如していないか。間近で銃撃戦が起きて隊員が死ぬ可能性があったのに、その後も現状は改善されていない。本当に隊員の命を守る気があるか。「現状認識」と「分析」が永田町や市ケ谷のみでなされていないか。
8.
本来ならば、国連なり自衛隊なりがここを守らなければいけないのではないか。反政府勢力じゃなくても、町のチンピラでも十分に自衛隊員を狙える場所。紛争状態の国では、自動小銃は町の至る所に行き渡っているし、兵士や警察は簡単に買収できる。
9.
非難を承知で批判を記せば、自衛隊は駆けつけ警護で他者の救出を考える前に、まずは自らの隊員の命をもっと真剣を考えるべきではないか。戦略上の一大要所を守れない、あるいは一度奪われたのに、再度奪われる可能性を排除できない。それで日本を守るための「自衛隊」を名乗れるか。
10. 中国のPKOの結果を読んでほしい。これがここ、南スーダンの現実です。無言で帰国する兵士。南スーダンで中国が気付いた大国の代償
http://jp.wsj.com/…/SB1078013814450690344770458243970278156… … @WSJJapanさんから
11.
東日本大震災の後、被災地の最前線で一年間暮らした。自衛隊の活躍はすさまじかった。特に20代30代前半の若い隊員たち。自衛隊の幹部の皆様、どうか彼らを死なせないで。そして撃たないでほしい。私は平和主義という概念に「積極的」などという形容詞はいらない(終)。(非難は甘んじて受けます)
-以上、三浦英之氏のツイッターの転載おわり-