毎日新聞)こうけつ厚さんインタビュー
2016/06/27
2016参院選やまぐち
候補者の横顔/2 纐纈厚氏 65 民進、共産、社民推薦 民主主義存続に危機感 /山口
毎日新聞2016年6月27日 地方版
http://mainichi.jp/articles/20160627/ddl/k35/010/366000c からの引用です。
山口大で約25年間、日本現代史を教える一方、近年は著書や講演で集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法の問題点を訴えてきた。今年1月、野党3党から出馬要請を受け「日本に民主主義が無くなりつつある」との危機感から決意。結婚29年の妻(53)も「大学人として務められたのは県民のおかげ。恩返しのチャンスと思えばいい」と後押ししてくれた。
岐阜県出身。小中学生のころ、父が戦死した伯父3人について「戦前に平和憲法があれば兄たちは生きていたのかな」と話すのを聞き、平和思想や戦争の歴史に関心を持ち研究者を志すきっかけになった。大学では学生たちに「自由・自治・自立」の重要性を説いてきたといい「安倍政権は真逆に『動員・統制・管理』に重きを置いている」と批判する。
軍事史の研究に導いてくれた恩師として、いずれも故人の、旧満州(現中国東北部)を舞台に戦争に翻弄(ほんろう)される上等兵の生きざまを描いた小説「人間の条件」を書いた作家の五味川純平氏と軍事史研究の第一人者、藤原彰氏の2人を挙げる。
五味川氏とは軍事史についての研究会で共に学び、藤原氏には一橋大大学院時代に指導を受けたといい「(今回の出馬を)2人なら『これも君の行き着く場だ。頑張れ』と言ってくれるだろう」と語る。
趣味は30年以上続ける水泳。タイムや距離は気にせず、好きなだけ泳いで体力維持を図ってきた。
「晩酌しない日はない」と言うが、健康管理のため、外食する際は食べた物の写真を妻に見せて摂取カロリーが多過ぎないか確認してもらう。「私は安倍政治をチェックするが、妻は私の体調をチェックしてくれる」と愛妻家ぶりも見せた。【松田栄二郎】
◆アンケート
「上関原発は必要ない」
質問 県人口は減り続けていますが、必要だと思う対策は。
回答 希望する人が安心して結婚、出産、育児のできる社会づくりをすることだと考えます。そのためには、地域の特性を生かした雇用の場の確保、創設をする。そこで働くことで出産、育児ができるための収入や環境などを整えられるようにすることが必要です。当面、介護・保育従事者の大幅な待遇改善による増員を図ることで、介護・保育を理由とした離職者の減少を図ります。
質問 米軍岩国基地への空母艦載機移転に対する考えは。沖縄県の女性殺害事件を受け、周辺住民の治安悪化への不安にどう対応すべきか。
回答 米軍岩国基地の今以上の機能強化は容認できません。安倍政権が計画している艦載機移転は沖縄の基地負担軽減を図るという側面はあるものの、明らかな基地機能強化であり、容認できません。また、最新鋭ステルス戦闘機F35の岩国配備も受け入れられません。地域住民の治安悪化に対する不安を解消するためには、掛け声だけの「日米地位協定の見直し」ではなく、新たな実効のある取り決めをつくることを目指します。
質問 中国電力が上関町で計画している上関原発建設についてどう考えるか。
回答 かつて原発稼働がゼロであった時でも、電力不足は生じませんでした。原発の新増設については、安倍首相でさえ「現状では想定していない」と明言しています。上関原発建設は必要ありません。原発を稼働させれば必ず「核のゴミ」が発生します。この処理方法も確立されていません。原発の新増設は必要ありません。「原発ゼロ」を目指し、再生可能エネルギーの普及を計画的に進めます。
〔山口版〕