炉心溶融)隠す・隠したことを隠す・隠したのは人の指示だという
2016/06/18
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061602000276.html
東電社長「炉心溶融使うな」指示 「官邸指示」と伝える
2016年6月16日 東京新聞 夕刊
東京電力が福島第一原発事故当初、原子炉の核燃料が溶ける「炉心溶融」が起きていたのに「炉心損傷」と説明し続けた問題で、同社が原因調査を依頼していた第三者検証委員会が「当時の清水正孝社長が『炉心溶融という言葉を使うな』と社内に指示していた」との報告書案をまとめたことが、関係者への取材で分かった。十六日午後、正式に取りまとめる。
報告書案によると、清水社長は、二〇一一年三月十四日夜に記者会見中だった副社長に、広報担当者を通じて、首相官邸からの指示として「この言葉(炉心溶融)は絶対に使うな」と伝えていたことも判明した。
同日早朝には、1、3号機で仮設電源により計測機器が一時的に復旧。炉心損傷割合が5%超と確認され、当時の社内マニュアルに従えば、炉心溶融と判断できる状態になっていた。
報告書案は、清水社長が副社長に炉心溶融という言葉を使わないよう求めた背景には、官邸からの指示があったと推認されるとの趣旨の指摘をしているが、指示をした人物や具体的な内容は特定していない。
一一年の事故直後、東電は記者会見などで1~3号機の炉心溶融の可能性を指摘されたが「基準は存在しない」として、前段階の「炉心損傷」と説明していた。正式に溶融を認めたのは一一年五月だった。
<炉心溶融> 原子炉内の冷却水喪失などにより、高温になった核燃料が溶け落ちる現象で「メルトダウン」とも呼ばれる。東京電力福島第一原発事故では1~3号機で電源喪失により冷却機能が失われ、炉心溶融が起きた。事故当時の法令では、原発事故時の最も深刻な事態の一つとして、電力会社が国などに速やかに通報するよう定められていた。当時の経済産業省原子力安全・保安院は炉心溶融の前の段階として、燃料を覆う被覆管が溶けた状態を「炉心損傷」と定義していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016061601001870.html
「官邸指示」に枝野氏反論 菅氏も、炉心溶融の報告書
東京新聞 2016年6月16日 23時10分
民進党の枝野幸男幹事長は16日、菅直人内閣の官房長官として東京電力福島第1原発事故に対応した際、東電に「炉心溶融」との言葉を使わないよう指示したことはないと明言した。東電の第三者検証委員会報告書に反論した。三重県四日市市で記者団の質問に答え「私も、当時の菅首相も、東電にそんなことを求めていない」と述べた。
菅氏も同日の取材に「『炉心溶融』を使うなと言ったことはない」と話した。
報告書は、東電の清水正孝社長(当時)が社内に、首相官邸からの指示だとして「炉心溶融という言葉を使うな」と伝えていたと記載した。
(共同)
当時の新聞がのこっていました。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103140442.html
「1~3号機すべてで炉心溶融の可能性高い」枝野長官
アサヒ・コム 2011年3月14日22時0分
枝野幸男官房長官は14日午後9時過ぎの記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所のトラブルについて、1~3号機すべてで炉心溶融が起きている可能性が高いとの見方を示した。「可能性は高い。三つとも」と述べた。また、「地震そのものは一瞬だが、その後の対応は一定の管理のもとで、今なお安定化に向けた方向性に、現時点で進んでいる。最悪の事態を想定しても、チェルノブイリ(原発事故)と同じようにはならないとみている」との認識を示した。