「8,000Bq/kg以下の除染土を公共事業で再利用」方針の矛盾と危険性
2016/06/07
6/7 修正 原子力推進法ではなくて、原子力基本法でした。環境基本法に放射能のことが入るのは、福島第一原発震災のあとでした。
文部科学省は、人形峠のウラン残土2700トンの処分にこまって、大金をかねてセメントでかためてレンガのようなものを作って全国にばらまいたことがあります。率先して、文科省のビルの入り口に花壇として設置しました。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-978.html
原発利権が原子力基本法によって、通産省と科学技術庁に牛耳られていた時代から除染ビジネスが環境省の手に入ったため、最近は環境省がもっと大規模なことをします。
平成28年3月30日 環境省
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第3回)
減容処理後の浄化物の安全な再生利用に係る基本的考え方骨子(案)
http://josen.env.go.jp/chukanchozou/facility/effort/investigative_commission/pdf/proceedings_160330_03.pdf
傍聴した人のコメントもありますが http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/3dcf31677eb6668529a444096c429ea4
このプレゼンの批判的解説が以下にあります。https://foejapan.wordpress.com/2016/05/02/8000bq_problem-3/
反対署名を集める運動がおこっています。http://www.foejapan.org/energy/fukushima/160416.html
その要点を私なりにまとめると、
0.これまで再利用の基準はセシウム100ベクレル/キロ 以下でした。
8000ベクレル/キロ は廃棄物を”安全に処理”するための基準です。
1.セシウム以外のストロンチウムなどはそもそも測りません。
2.”除染”と帰還を前提とするから、膨大な廃棄物の置き場がなくなるのです。
3.地震や津波の力に対して、人間が土をかぶせて安全だということがどれほど意味のないものかを忘れたふりをしています。
以下、反対署名の様式を貼り付けます。添付のファイルをプリントしていただいてもかまいません。
http://www.foejapan.org/energy/fukushima/160416_petition.pdf
2016年4月 日
環境大臣 丸川珠代 様
【緊急署名】全国に被ばくを強い、環境を汚染する
「8000ベクレル/kg以下の汚染土を全国の公共事業で利用」方針に反対
環境省「中間貯蔵除染土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」は、3月30日、東京電力福島第1原発事故後の除染で出た汚染土に関し、8,000ベクレル/kg以下の汚染土を、「遮蔽および飛散・流出の防止」を行った上で、全国の公共事業で利用できる方針を決定しました。「周辺住民などの追加被ばく量は年間10マイクロシーベルトに押さえられる」としています。
しかし、原子炉等規制法に基づく規則においては、原発の解体などによって発生したコンクリートや金属などの再生利用の基準は100ベクレル/kgとなっています。今回の環境省方針は、この80倍となります。
この検討会のもとにおかれた「放射線影響に関する安全性評価ワーキンググループ」は、非公開で実施されており、議事メモも公開されていません。そもそも、この検討会は、最終処分量を減らすため、再生利用量を増やす、ということが前提となっています。現在の無理な「除染」「帰還」路線が前提で、そのためには、国民の被ばくもやむなし、ということなのでしょうか。
環境省は、「福島の復興、さらには東北の復興と日本の再生に向けた一大プロジェクトであるとともに、その成果は世界でも前例のない経験・知見として国際的な共有財産となる」と大見得をきっています。
しかし、「遮蔽および飛散・流出の防止」と書いたところで、そんなことは絵に描いた餅です。管理型の処分場でさえ、周辺や地下水の汚染は避けられないのに、ましてや通常の公共事業の構造基盤に使うというのでは、汚染を防ぐことはできません。。
降雨、浸食、災害などによる環境中への大量放出も懸念されます。工事中においては、工事従事者も通行人も被ばくします。大地震が発生すれば、道路の陥没、崩壊などがあちらこちらで発生し、汚染土がむき出しになるでしょう。
まさに、子どもも含めて、日本中の人たちを被ばくさせるために、壮大な「ナショナル・プロジェクト」にほかなりません。断じて許すわけにはいきません。
要請事項
1.放射性廃棄物を含んだ除染土を公共事業で利用する方針の撤回を求めます。
2.「除染」「帰還」を前提とした除染土再利用の政策を見直してください。
3.除染のあり方、除染土の処分のあり方に関しては、福島県内外の各地の幅広い人たちの参加のもとでの検討を行うようにしてください。
4.「放射線影響に関する安全性評価ワーキンググループ」のメンバー、議事録、全資料を公開してください。
三次集約5月31日 →6月8日に予定している政府交渉で提出します。
四次集約6月30日
五次集約7月31日
呼びかけ団体/集約先:国際環境NGO FoE Japan(認定NPO法人)
〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9 Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986
■呼びかけ人一覧 (2016年4月26日現在、敬称略>
人見やよい(郡山市在住)
宇野さえこ(福島市から京都府へ避難)
武藤類子(福島原発告訴団団長)
大賀あやこ(大熊町から新潟に避難)
崎山 比早子(高木学校、元放射線医学総合研究所主任研究官、医学博士)
山本太郎(参議院議員、俳優)
細川弘明(京都精華大学教授)
島薗進(上智大学教授)
吉田千亜(ママレボ)
藤原寿和(放射性廃棄物全国拡散阻止!3.26政府交渉ネット/千葉県放射性廃棄物を考える住民連絡会)
守田敏也(フリージャーナリスト)
和田秀子(ママレボ)
片岡輝美(子ども脱被ばく裁判の会共同代表)
水戸喜世子(子ども脱被ばく裁判の会共同代表)
木村結(東電株主代表訴訟事務局長)
中下裕子(弁護士)
武井 由起子(弁護士)
小澤洋一(南相馬・避難勧奨地域の会)
鎌仲 ひとみ(映画監督)
岩上安身(ジャーナリスト、IWJ代表)
満田夏花(FoE Japan理事)
■ 賛同団体一覧 (2016年5月1日現在、92団体)
団体賛同(92団体):緑ふくしま、虹とみどりの会、子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山、福島老朽原発を考える会、風下の会 福島、憲法を生かす会、名前のない新聞、放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜、放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会、ふるさとを守る高浜・おおいの会、ポレポレ佐倉、麦っ子畑保育園、原発震災を防ぐ風下の会、福島原発30キロ圏ひとの会、プルトニウムフリーコミニケーション神奈川、白井子どもの放射線問題を考える会、春を呼ぶ会、Jesuit
Research Center for Advocacy and
Solidarity、高木学校、原発おことわり三重の会、名前のない新聞、滋賀県放射性チップを告発する会、大阪・放射能ガレキ広域化差止め控訴団、原子力規制を監視する市民の会、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会、グリーン・アクション、アジアの浅瀬と干潟を守る会、杉並病をなくす市民連絡会、公共事業改革市民会議、特定非営利活動法人ふくしま地球市民発伝所、放射性廃棄物最終処分場に反対するちば市民の会、楷の会、Society
of
Jesus、虔十の会、学校保育園の放射能対策横浜の会、あおぎり、「平和への結集」をめざす市民の風、脱原発・東電株主運動、東電株主代表訴訟、女たちの一票一揆、関西合同労働組合、脱被ばく実現ネット、そらとも、原発がこわい女たちの会、ノーマ農園、本気で夢を叶える会、脱原発四万十行動四万十行動、安倍政権にNO!東京・地域ネットワーク、研究所テオリア、板橋区の生活環境を考える会、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン、南相馬・避難勧奨地域の会、自然エネルギー推進・静岡県東部の会、真宗大谷派
正宝寺、放射能NO!ネットワーク取手、ドイツ公益社団「さよなら原発デュッセルドルフ」、鎌倉・岐れ路の会、市民ネットワークちば、赤城山の自然と環境を守る会、総合工作芸術家
だるま森+えりこ、赤城山の自然と環境を守る会、脱原発の日実行委員会、未来の福島こども基金、とりで生活者ネットワーク、福島原発事故緊急会議、しりべし女たちの広場、さよなら原発!三鷹アクション、豊橋いのちと未来を守る会、庭と建築 ハーベストハイ、さようなら原発@板橋ネットワーク、放射能からこどもを守ろう関東ネット、ラムサール・ネットワーク日本、ビズー【BISOU】、特定非営利活動法人シマフクロウ・エイド、那須野が原の放射能汚染を考える住民の会、玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会、原発はいらない西東京集会実行委員会、放射能汚染から子どもを守ろう@守谷、私が東京を変える、唯足舎、JAN
UK、大気汚染から生命を守る会(野田市)、子供の未来を考える会ハチドリ、特定非営利活動法人APLA、69の会、大阪大学附属病院看護師労働組合、福島原発からの放射能放出をやめてほしいと願う阪大病院看護師の会、福島原発かながわ訴訟を支援する会、Little
Hands、安威川の自然を守るネットワーク、脱原発をめざす市民の会
FoE Japan への支援呼びかけもはりつけておきます。
ご支援のお願い
FoE Japan原発チームでは、脱原発や、福島原発事故の被害者支援の活動を継続して行うため、カンパを募集しています。
郵便振替口:00130-2-68026 口座名:FoE Japan
※必ず、通信欄に、「脱原発」とご明記の上、ご住所、ご連絡先、ご氏名をお忘れなくご記入ください。(領収書や活動報告をお送りいたします)
銀行から、またはクレジットカードによるオンライン寄付は以下から。
http://www.foejapan.org/join/donation.html
以上掲載責任者・安渓遊地