地域の宝物)陳澄波の「東台湾臨海道路」を防府市に戻してくださいと上山満之進の縁者が監査請求
2016/05/09
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2016/0507/6p.html
に掲載されました。山口新聞2016年5月7日号です。
以下引用です。
防府市が福岡市に貸付の油絵 元所有者遺族が住民監査請求
防府市が昨年末に福岡アジア美術館(福岡市)に貸し付けた台湾の洋画家、陳澄波(ちんとうは)の作とされる油絵をめぐり、絵を当初所有していた上山満之進(1869.1938年)の遺族が6日、防府市など地元での管理を検討するよう求める住民監査請求を市監査委員に申し立てた。油絵の題名は「台湾東海岸風景」。防府市教育委員会によると、「台湾東海岸風景」は台湾総督を務めた同市出身の上山が購入し、1941年の三哲文庫(現防府市立防府図書館)開館の際に上山家が寄贈した。防府図書館で展示、保管していたが、昨年、陳の作とみられることが判明。市は防犯など管理体制の確保や調査・研究のため、同12月に福岡アジア美術館を所有する福岡市と寄託契約(寄託期間10年)を結んだ。
絵の修復にかかる
費用は防府市が負担する予定。
監査請求書では、この油絵は陳澄波基金会(台湾)から700万ドル(約7・5億円)以上と評価されたにもかかわらず、無償で福岡市に貸し付けている点に触れ「防府市の財産を寄託する公益上の必要性がなく違法」などと指摘。防府市の毛利博物館や山口市の山口県立美術館など地元で管理ができないのか調査、検討することを求めている。
監査請求を申し立てた上山忠男さん(87)=防府市=は「満之進にゆかりのある地に作品をとどめさせたい」と話している。
市教委は、毛利博物館や県立美術館に寄託を打診したが断られたと説明。松浦正人市長は「今後、対応すべきものがあれば、誠実に対応したい」とのコメントを出した。