行動する宗教)真宗大谷派は安全保障関連法案に対する声明を発表しましたが、ほとんど報道されていません
2015/05/26
原発にものもうし http://ankei.jp/yuji/?n=1617
特定秘密保護法にものもうしてきた http://ankei.jp/yuji/?n=1936
真宗大谷派(東本願寺)から、新しい声明が出ました。
「私たちの教団は、先の大戦において国家体制に追従し、戦争に積極的に協力して、多くの人々を死地に送り出した歴史をもっています。その過ちを深く慙愧する教団として」
の声明に耳を傾けるとともに、他の宗教者も積極的に声をあげるべきではないかと思います。
http://www.higashihonganji.or.jp/news/declaration/10924/
2015年5月21日更新
安全保障関連法案に対する宗派声明発表
このたび、国会に提出された「安全保障関連法案」に対し、真宗大谷派では5月21日、宗務総長名による宗派声明を発表しました。
日本国憲法の立憲の精神を遵守する政府を願う
「正義と悪の対立を超えて」
私たちの教団は、先の大戦において国家体制に追従し、戦争に積極的に協力して、多くの人々を死地に送り出した歴史をもっています。その過ちを深く慙愧する教団として、このたび国会に提出された「安全保障関連法案」に対し、強く反対の意を表明いたします。そして、この日本と世界の行く末を深く案じ、憂慮されている人々の共感を結集して、あらためて「真の平和」の実現を、日本はもとより世界の人々に呼びかけたいと思います。
私たちは、過去の幾多の戦争で言語に絶する悲惨な体験をいたしました。それは何も日本に限るものではなく、世界中の人々に共通する悲惨な体験であります。そして誰もが、戦争の悲惨さと愚かさを学んでいるはずであります。けれども戦後70年間、この世界から国々の対立や戦火は消えることはありません。
このような対立を生む根源は、すべて国家間の相互理解の欠如と、相手国への非難を正当化して正義を立てる、人間という存在の自我の問題であります。自らを正義とし、他を悪とする。これによって自らを苦しめ、他を苦しめ、互いに苦しめ合っているのが人間の悲しき有様ではないでしょうか。仏の真実の智慧に照らされるとき、そこに顕(あき)らかにされる私ども人間の愚かな姿は、まことに慙愧に堪えないと言うほかありません。
今般、このような愚かな戦争行為を再び可能とする憲法解釈や新しい立法が、「積極的平和主義」の言辞の下に、何ら躊躇もなく進められようとしています。
そこで私は、いま、あらためて全ての方々に問いたいと思います。
「私たちはこの事態を黙視していてよいのでしょうか」、
「過去幾多の戦火で犠牲になられた幾千万の人々の深い悲しみと非戦平和の願いを踏みにじ
る愚行を繰り返してもよいのでしょうか」と。
私は、仏の智慧に聞く真宗仏教者として、その人々の深い悲しみと大いなる願いの中から生み出された日本国憲法の立憲の精神を蹂躙する行為を、絶対に認めるわけにはまいりません。これまで平和憲法の精神を貫いてきた日本の代表者には、国、人種、民族、文化、宗教などの差異を超えて、人と人が水平に出あい、互いに尊重しあえる「真の平和」を、武力に頼るのではなく、積極的な対話によって実現することを世界の人々に強く提唱されるよう、求めます。
2015年5月21日
真宗大谷派(東本願寺)宗務総長 里 雄 康 意
以上引用終わり
こんな大切なメッセージを報道したのが、毎日新聞地方版のみとは、この国のマスメディアは、戦争に協力した「先の大戦において国家体制に追従し、戦争に積極的に協力して、多くの人々を死地に送り出した歴史をもっています。その過ちを慚愧」していないと言わざるを得ません。
安保関連法案:絶対認めない 真宗大谷派が声明 /京都
毎日新聞 2015年05月23日 地方版
今国会に提出された安全保障関連法案について、真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)は21日、記者会見を開き、声明を発表した。「先の大戦で戦争に積極的に協力し、多くの人々を死地に送り出した歴史があり、その過ちを慙愧(ざんき)する教団として強く反対の意を表明する」との立場を明らかにしている。
里雄康意・宗務総長名で出された声明では「今般、戦争行為を再び可能とする憲法解釈や新しい立法が、『積極的平和主義』の言辞の下に、何ら躊躇(ちゅうちょ)なく進められようとしている」と指摘。「日本国憲法の立憲の精神を蹂躙(じゅうりん)する行為を絶対に認めるわけにはいかない」としている。声明文は首相官邸にも郵送した。【岡崎英遠】