みんなちがってみんな変)ソウル大全京秀教授四十年来の「うんこ人類学」を語る RT @tiniasobu
2014/04/04
4/6 文字化けを訂正し、記者のメルアドは原文にありますから削除しました。
韓国珍島でお会いしてから、http://ankei.jp/yuji/?n=596 義兄弟になって、済州島・雲南省・鬱陵島などどこにいくにも連れ回していただいているソウル大学校教授の全京秀(CHUN Kyung-soo)兄貴が、新聞一面の取材で、ウンコ哲学を語っています。
http://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20140402021001
GoogleChromeの翻訳機能を使い、とりあえずへんてこな日本語はなおしましたが、正
確さは保証いた
しません。
山口県立大学にも来て、講義していただいたことがあります。抱腹絶倒、涙を流しながら笑い、そして深く学びました。http://ankei.jp/yuji/?n=738
以下はなんちゃって翻訳による引用です。
「21世紀の黄海は糞の海になります。」何の話だろうか。実際に糞の海になる日がい
くらも残っていないという。西海、すなわち、黄海は様々な食べ物が豊富な黄金の漁
場ではないか。メバル、ヒラメ、アイナメ、ボラ、イイダコ、ワタリガニなどいろい
ろな種類の新鮮な旬の魚介類が食卓に定番として登場し、私たちの健康と食欲をそそ
る。しかし、糞の海は嫌いでしょう?
▲3月26日、ソウル大学の研究室で会ったジョンギョンス教授が、自分の糞の哲学40
年を回顧しながらパッと笑っている。糞は貴重な生態系の循環的資源であるにもかか
わらず、今日の水洗トイレは、それを捨ててしまっていて残念だと言う。
ソンヒョンジュン記者
●海に流された糞は、水質汚染などの弊害が深刻である。まず、中国大陸の黄河と長
江だけでも、黄海に流れ込む、生活排水の汚染度がますます深刻になっている。経済
発展に高層マンションが増え続けてそこに住む人々は、水洗トイレに汚物を流し続け
ている。13億人の人口がほとんど水洗トイレを使用している時代を想像してみよう。
一人が一日に一回トイレに用を足して流す水の量は節水型は、7リットルと言うが、そ
うでない場合は、13リットルにもなるとする。したがって、4人家族が一日に一回は流
す屎尿水の量は、約50リットルという計算が出てくる。さらに、糞は有機物で構成さ
れているので、水の中で分解されずに下水管を介して海に流れ込み、そのまま公害と
なる。韓半島の南北でも同様の現象が起きている。ソウルと首都圏だけでもアパート
密集地域のトイレから出てくる屎尿はほとんど漢江などを通じて西海へと流れていく。
最終的には21世紀の黄海は「排泄海」の生態の被災地になることは火を見るより明ら
かなことである。また、公害産業が注ぎこむ、高齢化、各種廃水が黄海で合わせられ
る。ここまでくれば、ある程度説明がつく。これらの問題については、古くから着実
にその重要性を主張してきた人がいる。ジョンギョンス(65歳)ソウル大学人類学教
授は珍しい「くそ哲学者」として知られている。40年前から糞の並々ならぬ関心と愛
着を持って、生態人類学のレベルでその重要性を研究発表してきている。世の
中の人々が糞を汚いと思って忌避した結果が世界を台無しにしているとの指摘ととも
に、人間と環境の問題を「うんち」で解いてみようというのが、彼が
提唱している糞の哲学の核心である。糞を「米と異なるもの」と考えていては私たち
の生活をしっかりと理解することができません。山海の幸が内臓器官を通過しながら
臭いうんちに性質が変わるが、よく考えてみれば、糞がご飯で、ご飯が糞という論理
が展開できる。さらに、皇后の晩餐と乞食の食事が評価が同じことはできないとして
も糞をするという点では身分差がないという「うんち平等論」まで話は広がる。誰も
がそうだったように小学校時代には、大統領やきれいな女性の先生が糞をする場面は
容易に想像できなかった。しかし、誰もがお尻を露出し、用便を見なければならない。
ジョン教授は、まさにこのような話題を投げかけながら糞と一緒に生きてきた。「な
ぜよりによって糞なのか」という質問を受けたりしたが、そのたびに「うんちはご飯
以上に重要なことではないか」と反問しながら、様々なマスコミや執筆活動、国内外
の講演などを通じて、糞の価値を絶えず発表した。彼は、今学期になじんだ教壇を去
る。先月26日、ソウル大学の研究室で彼に会った。席に座りながら、彼は「もう40年
続けたんだ」という言葉と一緒に本棚に並ぶ本をしばらく凝視する。「水を気にする
糞打令」「くそは資源である」「百歳の文化人類学」など、これまでに発行した生態
人類学に関連する多くのパンフレット、資料がたくさん並んでいた。まず、黄海の話
を切り出した。「中国と韓国の大きな川はほとんどが屎尿が混ざったまま黄海に流れ
込みます。さまざまな廃棄物が黄海に集まっていますね。環境汚染は徐々に数百人を
殺す大量破壊兵器と同様です。我々は、このような問題をめぐり、中国と真剣に議論
をして、21世紀の黄海を清浄海域で維持する方策を早急に実施しなければなりません。
さもなければ、黄海の危機的な変化が、我々が最初に受けることになる運命ですね。」
▲ジョンギョンスソウル大人類学教授
●クソも陰陽五行――土との共生。水とは対極の糞にも陰陽五行があると言う。糞が
土と出会うと共生だが、水と出会うと相克関係になるというのだ。特に糞の有機物は
水中の酸素を消費して水質を汚染させる。このような弊害は人間が糞としっかり向き
合ってこなかったために始まったと言う。うんこは汚れているという認識と西洋文明
から来た水洗式便器の使用などで、うんこは膨大な量の水とエネルギーを消費しなが
ら、人間に悪い影響を与えるゴミになってしまった。これに伴う水の心配も並大抵で
はないという。くそ哲学の根本もまさにここにある。だから、生活の利便性を追求す
る人々こそが糞を見下して環境を破壊する主犯であるという事実を認識しなければな
らないといつも強調している。
「人々は外面だけから糞は汚いと言うが、自分の胃腸の中に常に大事にしているのが
糞だという事実を忘れてはなりません。うんちは汚いものではなく、ひとつの物質で
あり、それが汚れたかどうかは人の考えにかかっていると言う。排泄の仕事は食べる
ことと同様に重要であり「大切に癒すべき対象」というものである。実際には糞が汚
いというの私たちの考えは、輸入されたものです。もともと私たちの営農方式と豚の
繁殖方法に不慣れな西洋人がこの地に入った後に糞を汚れたものとみなし、頑固に守っ
てきた私たちの暮らし方に終止符をうった。無公害の飼料と無添加肥料の糞を汚いも
のと考え始めたである。アパート団地が生じて集まった糞はすべて水洗トイレを使用
してしまったということだ。だから、ジョン教授は、生態系の循環という自然の秩序
を取り戻すためにアパート団地ごとに「肥だめ建設」を法制化しようと主張する。こ
れと関連し、彼は江南(カンナム)のあるアパートに住んでたときに、主婦たちが主
に参加している町内会に直接私が次のように肥だめ建設の重要性を説いた。
●「アパート団地への肥だめ建設を法制化しなければ。150世帯が住んでいる私た
ちのアパートには、毎朝、ここで多くの分量の人糞が排出されています。約150匹の
ブタ食べさせることができる飼料をゴミとして流しているわけです。これが漢江の汚
染の主犯となっていますね。その排泄物を地下構造に閉じ込めておき、発酵させると、
かなりの量の天然ガスを代替することもできます。その天然ガスを各家庭に回して使っ
ていくなら、あれこれとメリットが多いのです。」残念ながら、彼の言葉に同意する
人はほとんどいなかった。汚いと思われて、住宅価格が落ちるだろうという理由から
だった。そこで彼は一人で行動に出た。アパート警備員のおじさんに了解を求めて、
自分の家から回収された糞尿を花壇の木の下に入れておいたのだ。すると翌日、警備
員が玄関の呼び鈴を押して「苦情が出たので、うんちをすぐに片付けてほしい」と伝
えた。結局、ジョン教授は、ご近所の人々を残して一戸建て住宅に引っ越しをした。
ところが、それでも思い通りにはならなかった。庭の一郭に穴を掘り、従来のボット
ン便所を作ったが、向かいの家から匂うと抗議が出たせいでやめてしまった。他の人
よりも糞という言葉が口をついて出る理由については彼は二つのことを挙げる。最初
は子供の頃馬や牛、ロバが引く荷車に下肥を載せながら、家ごとに寄って糞を汲み取
ると同時に、お金を置いて行く光景をよく見たという事実である。そ
の時は分からなかったが、糞が、物質としてよほど大事なのではなく「糞がすぐにご
飯」という事実を後で知ることになったというのだ。第二は、生前の父が便秘がひど
く有名な医師を探して良い薬を飲んでいた。だから、ジョン教授は、家に電話をかけ
るたびに「お父様、このごろ便をよく見ますか」と始めた。兄弟たちの間で電話をか
ける際にも最も重要な安否確認だった。
「同僚や友人の間での「ご飯食べた?」の挨拶はよく聞きますが、「くそした?」
という挨拶はありません。もちろん、ご飯を食べることは達成であり、排泄の仕事は
完全に私的な領域に属するでしょう。次に、公的領域は大切で、個人的なことは、大
したことではないでしょうか。明らかなのは糞という物質は、ご飯を作るものであっ
て、もっと大事に扱うことが大切な物質です。ゴミと言う名前で投げ捨てるのはもっ
たいないですね」
●生態人類学的に重要なコンテンツ「うんち」は彼の糞の研究と縁を結んだのは19
74年、途上国の環境問題やエネルギーなどを支援するため、国連開発計画(UNDP)次
元で調査が行われた時だった。軍除隊後、ソウル大学で無給助手をしながら京畿道龍
仁(ヨンイン)市の家庭用メタンガス貯蔵施設を見た。当初期待よりも失敗作に終わっ
た貯蔵施設の結果を見ながら、済州島の糞豚を思い出した。「糞を食べる豚、まさに
これだ!」と思った彼は、この時から、生態人類学の道に入った。済州島はもちろん、
カメラを担いで、各島地方と(軍事境界線に接する)民間人統制線の町などを見つけ
ながら研究に邁進した。これまで撮影したスライドフィルムが2万枚にのぼる。糞の
哲学講義は、国内だけでなく中国、日本、アメリカ、台湾など多くの国で招請を受け
た。特に、日本で最も権威のある国立環境研究機関である「日本総合地球環境学研究
所」の評価委員長を務めるほどの研究業績を高く評価されている。「教壇を離れても、
糞の研究は続くのでしょうか」と尋ねると「もちろんです。糞は100歳時代の生態人
類学の重要なコンテンツになるでしょう」とし「職場の同僚との間に昼食時になると
「ご飯食べに行きましょう」ということよりも「くそしていきましょう」と言える風
土が一日も早くできたら良いだろう」と話す。
■ジョンギョンス教授は、1949年に釜山で生まれた。慶南高を経て、ソウル大学文理
大と同大学院を卒業した。1982年アメリカミネソタ大学で人類学の博士号を受けた。
帰国後、1982年からソウル大学人類学教授として在職中だ。糞の研究では、1974年か
ら開始し、これとともに、生態人類学、文化人類学を重点的に研究している。済州学
会
会長、進歩協会の会長、文化財委員、韓国文化人類学会会長、東アジア人類学協会の
会長などを歴任した。日本の九州大学客員教授、中国の雲南大学客員教授などを務め
た。現在、日本の国立総合地球環境学研究所評価委員長を務めている。主な著書には、
「水を気に糞打令」「糞は資源である」「人類学との出会い」「韓国人類学の百年」
「通過儀礼」「百歳の文化人類学」「環境にやさしい人類学」「韓国文化論」「韓国
博物館の昨日と今日」などがある。
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公立大学法人 山口県立大学
地域共生授業担当
国際文化学部国際文化学科 学科長
教授 安渓遊地(あんけい・ゆうじ)
〒753-8502 山口市桜畠3丁目2番地1号
山口県立大学