K さんを支える会)福島から避難して福岡で暮らしていたら逮捕起訴されることになったいきさつ。#生活保護 への圧迫 RT @tiniasobu
2013/08/13
夏の旅(facebook 安渓遊地で公開中。お友達でないかたもみられます)を終えても
どってきたらこんなメールがとどいていました。これはほっておけないことと思いま
す。
福岡で不当逮捕された原発事故避難者のKさんの起訴に反対して下さった皆様
福岡の「Kさんを支える会」の金子譲(かねこ ゆずる)と申します。残念ながらKさ
ん(プライバシー保護のため、イニシャルを使用)は去る7月17日に起訴されてし
まいました。改めて事件の概要を振り返りますので、引き続きご支援をいただけたら
幸いです。
Kさんは福島第一原発の事故による放射能汚染を逃れるために東京から福岡に避難し
てきた方です。彼女はそれまでは市民運動などに関わったことは全くない、ごく普通
の独身女性でしたが、福島原発の事故以降は「東京で福島原発の電気を使って生活し
ていた自分は間接的な加害者」という認識を持っていて、各地の脱原発集会・デモに
参加するなど、原発反対運動に関わるようになっていました。反対運動と言っても、
Kさんは対立を煽ることを嫌うとても心の優しい女性です。自分が苦しい状況でも、
そのことより人をサポートしたり、助けることを優先してしまう…自分のポケットに
100円しか入ってなくても、目の前に困った人がいれば、その100円をカンパしてしま
う…それがKさんの人柄です。
こんなこともありました。Kさんは昨年の大飯原発が参加した時の正面ゲートでの抗議行動(いわゆる「オキュパイ大飯」)にも参加していましたが、機動隊と再稼働反対派市民が向い合ってにらみ合いが続いている中、Kさんは機動隊のひとりひとりの胸に、一輪ずつ花を飾っていったのです。その時の映像が筆者(支える会金子)が撮影したドキュメント「オキュパイ大飯の真実」(http://www.youtube.com/watch?v=Am6nvN0nei4&feature=share&list=TL8GNjKDoDagU)の冒頭から52分15秒以降に記録されています。どうしても目の前の警察官と対立しがちな抗議行動の現場で、彼女は無言のうちに「私達の敵は目の前の警察官じゃない。いたずらに対立するのは止めよう」と表現していて、ハッとさせられました。
そんな心優しいKさんですが、経済的にはなかなか福岡で生活の基盤を作ることが出
来ず、福岡市の生活保護を受けて暮らしていました。しかし今年5月、福岡市東区保
健福祉センター保護第2課(以下、「保護課」)は、転居した事実などないのに、一
方的に「糸島市に転居した」と決めつけ、生活保護支給が打ち切りになってしまいま
した。(この「本人に十分確認することもせずに、転居を既成事実化したこと」がす
べての問題の発端で、果たして保護課の対応が適法・適切であったのか、大きな疑問
が残ります。)やむなくKさんは生活保護の再申請の話し合いをしていましたが、避
難生活の度重なるストレスで精神状態が不安定になり、保護課の検診命令で医師の診
察を受け、病院から通院指示も出ていました。
そして2013年6月24日、保護課はそのように体調の良くないKさんの状態をわかってい
ながら自宅での面談を申入れ、保護課職員2名に対してKさんは1人という密室でトラ
ブルは起こりました。警察発表では「Kさんが激昂し、ポットのようなものなどを投
げつけ、保護課職員に全治一週間の怪我を負わせた」となっています。しかしその根
拠は、職員自身の供述だけ。客観的な証拠は何もありません。Kさん自身は「精神状
態が不安定になったのは事実だが、机の上のものを払っただけで、投げつけてはいな
い」と容疑を否認しています。
保護課職員は以前からKさんの精神状態が不安定であることを認識していたにもかか
らず、二人がかりの密室でKさんと面談し、しかも彼女が最もナーバスになる「触れ
られたくない話題」をあえて持ち出し、事件に至ったのです。これは明らかに異常な
状況ではないでしょうか?意図的にKさんを追い詰めたと言われても仕方がありませ
ん。
そして7月17日、Kさんは起訴されました。罪状は「傷害」に「公務執行妨害」が付け
加えられていました。(これは保護課職員の公務を妨害したということ)担当弁護士
によると、9月いっぱいまでは保釈は難しいかもしれない…とのこと。これは一体ど
ういうことでしょうか?「全治一週間のけが」は、見た目でも検査でも何も異状がな
くても、本人が「痛い」と自己申告すれば医師に認定されるほどの軽微な「けが」だ
と聞きます。2年前までは市民運動やデモに関わったことすらなかったKさんが、その
「軽微なけが」ために三ヶ月以上勾留され、その間食べ物がほとんど喉を通らなくな
るほどの精神的ショックを受け、「パニック障害」の発作が起こって体がしびれ、長
時間動けなくなっても全くケアされず、拘置所の酷暑に耐え切れずに「夜も眠れない、
熱中症で死ぬかもしれない」と面会の間ずっと泣いていたこともあります。Kさんは
このように留置場・拘置所内で人権を根こそぎ否定されるほどの非人道的な扱いを受
けているのです。事件はまだ裁判すら始まっていない、有罪でもなんでもないのに、
なぜこんな拷問同然の生活を何ヶ月も強いられなければならないのでしょうか?これ
が「全治一週間のけが」の代償だというのでしょうか?更に有罪になれば、Kさんに
はこの上に刑罰が科せられるのです。
どう考えてもこれは生活保護を受けていたKさんをやり玉に挙げた「見せしめ」であ
り、国策として生活保護受給者に対して圧力をかけ、少しでも支給を減らしたいとい
う行政の思惑による、公平さを著しく欠いた不当な逮捕・起訴だとしか私達には見え
ません。さらには、原発事故避難者で脱原発運動に参加していたKさんに対する「国
策として推進している原子力政策に逆らうとこういう目に合うんだ」という、これま
た「見せしめ」、脱原発の声を上げる市民に対する恫喝であると私たちは思います。
このような理不尽なことがまかり通るようでは、日本の将来は真っ暗です。そんなこ
とにならないためにもKさんを支援し、国策不当逮捕・起訴にノーの声を上げ、理不
尽なことは許さないと訴えて行かなければ、文字通り「明日は我が身」、いつ善良な
市民が、自分の意見を主張しただけで同じように不当逮捕されないとも限りません。
私たちはKさんを一刻も早く保釈すべく、あらゆる努力を続けていますが、起訴され
てしまった以上、裁判に向かっての準備も進めなければいけません。裁判には最低で
も300万円、場合によってはそれ以上の費用がかかります。まずは、Kさんの健康
状態を考慮の上、できる限り早い保釈の実現に向けて、150万円程度と予測される
保釈金を準備しなければなりません。8月下旬に最初の保釈申請をする予定ですが、
保釈金が用意できなければ保釈申請自体できないので、できるだけ早くお金を集める
必要があります。このような状況なので、なにとぞKさんへの金銭的支援、カンパを
よろしくお願い致します。下記口座で随時受け付けております。また、保釈金は裁判
が終われば返還されますので、「あまり多額のお金をカンパすることは出来ないが、
いずれ返ってくるなら貸し付けることは出来る」という方は、別途その旨申し出てく
ださい。
Kさんの無罪を勝ち取れるかどうかが、今後の日本の刑事司法の将来を左右すると言っ
ても過言ではないと思います。どうか継続的なご支援をよろしくお願いいたします。
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「Kさんを支える会」のカンパ用口座はこちら。
ゆうちょ銀行 記号:17430 番号:2573081 ケイサンヲササエルカイ
他銀行からの振込 店名:七四八(ななよんはち) 店番:748 普通 0257308
ゆうびん振替 記号番号:01710-4-73526 加入者名:Kさんを支える会
皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します。
2013年8月11日
Kさんを支える会
福岡市東区箱崎3-33-10
サンフラワー箱崎402
(福岡地区合同労組内)
TEL:092-651-4816
Blog:http://samadi.cocolog-nifty.com/ksan/
代表:原口くに子
文責:金子 譲