#Sierra_Leone ) 捨てられたゴミから独学でラジオ局をつくった #アフリカ の少年(実話) RT @tiniasobu
2012/11/27
すべて独学!? ゴミから電気を作った16歳のエンジニア少年がMITの客員講師に!
というニュースです。
http://news.aol.jp/2012/11/20/kelvin-doe-self-taught-en_n_2159735/
YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=XOLOLrUBRBY
日本では東日本大震災の影響で前にも増して節電が叫ばれるようになりましたが、世
界の中には、節約する電気さえないところもあります。長く続いた内戦が今も爪あと
を遺すシエラレオネで、何もないところから人びとの家に灯りをともした少年の映像
をご紹介します。
彼の名前はケルヴィン・ドウ(Kelvin Doe)、またの名を、”DJフォーカス(Focus)
”。13歳の時にはすでに、お店に並んでいる電池は高くて誰も買えないことから、家
のまわりにあったものやゴミ箱から部品を集め自家製電池を作っていました。
ケルヴィン君が達成したことはMIT(マサチューセッツ工科大)のエンジニア達を感
銘させ、最近16歳になった彼は、史上最年少でMITの客員専門家/実践者プログラム(
Visiting Practitioner Program)に迎えられようとしています。これからMITやハー
バード大学の学生を相手に、自分が実践してきた発明・事業について講義をすること
になっているとか。
シエラレオネでケルヴィン君が住む地域では、電気は1週間に1度しか使えません。あ
との時間は、日が暮れれば暗闇です。拾って集めた缶の中で酸、重曹、金属を混ぜ乾
燥させて作った電池は失敗作もたくさんありましたが、成功した後は、近所の家々の
ために作って地域に灯りや携帯による通信をもたらしました。
<内戦が終わっても、電気はまだまだ届かず>
技術を学校で学ぶというような贅沢はなく、全て自力で学んだそうです。彼が得意な
のは、リバース・エンジニアリング(逆行分析/分解工学)。つまり、ゴミなどの中
から見つけた壊れた電気製品を分解し、その仕組みを自分で解析してきたのです。
「地域の若者に、ヴォイス(声)を与えたかった」と言うケルヴィン君。「なかった
から」「必要だったから」というのが彼の原動力です。彼が作りたかったのは、 人
びとが地域の問題を討論でき、情報を得られるFMラジオ局。ラジオ局を運営するには
発電機が必要だったので、それもゴミの中に見つけた壊れた電圧安定装置を分解して
作りました。
今では、地域の人が単純なアンテナでいつも聞けるラジオ局があります。FMトランス
ミッター、オーディオ・ミキサー、CDプレーヤーなどもすべて自作品、買ったものは
ありません。友人をリポーターやマネージャーとして雇い、音楽が好きなケルヴィン
君は”DJフォーカス”として毎日音楽も流します。サッカーの試合があったりすればリ
ポーターが出向き、観客の感想をインタビュー取材したりも。スタッフの平均年齢は
12歳だそうです。
「みんなが僕のことDJフォーカスって呼ぶのは、フォーカス(集中)すれば、発明が
完璧にできる、って僕が信じてるから」と言うケルヴィン君。
MITメディア研究所(Media Lab)の博士課程に在籍するデイヴィッド・センゲー(Da
vid Sengeh)さんは言います。「長年、アフリカの国々は(他国からの)援助に頼っ
てきました。しかしそれだけでは、将来の成長には繋がりません。ケルヴィンのよう
な、自分達の問題を解決する機会をチャンスととらえて解いていく若者たちを多く育
てなければ、本当の国の力にはならないのです」
シエラレオネ出身のセンゲーさんは、在学中に”Innovate Salone(革新シエラレオネ)
”という高校生を対象にした発明・イノベーションコンテストを立ち上げ、そのコン
ペに参加した300人ほどの高校生の中でケルヴィン君に出会いました。
<MIT研究生:「私の世界も広がり学ばさせてもらいました」>
ケルヴィン君の才能をすぐに認めたセンゲーさんは、それから懸命に駆けずり回って
資金を集め書類を整え、ケルヴィン君がMITに来られるよう手配しました。「私はこ
こで、あらゆる資料にアクセスできる環境に恵まれています。ケルヴィンにもそれを
体験して欲しかった」と言います。
しかし”Innovate Salone”に参加する前は、自宅から10マイル(約16キロ)も離れた
ことがなかったケルヴィン君。「ここにいる3週間のあいだ、出来るだけのことを吸
収して持ち帰り、みんなに教えてあげたいです。帰ったら将来は、地域に風力発電機
も作りたい」と語る大人びた顔もありますが、ひどいホームシックだそうです。
「家族が恋しい。特にお母さんに会いたいです」と泣く彼を、ふるさとの食べ物が食
べられるレストランに連れて行ったセンゲーさんはこうも語ります。
「(MITで)何もかも提供されている環境から、何もないシエラレオネに帰った時、
また難しいでしょうね。」
しかし機知に富んだケルヴィン君のこと、きっと近い将来、彼の住む地域には風力発
電が実現していることでしょう。
センゲーさんが創設した非営利団体、Innovate Saloneはこれからも、世界中でケル
ヴィン君のような若いイノベーターを支援・促進するプログラムを実施していくそう
です。
記事元:HuffPost Good News、YouTube(thnkrtv)、CNN What’s Next blog