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書評)共生への問い・答える学術書 ―『奄美沖縄環境史資料集成』 #takaraben #amami #okinawa #kankyoshi RT @tiniasobu
2011/05/01
行動する詩人・高良勉さんが、こんな書評をかいてくださいました。
4月30日の、「沖縄タイムス」に掲載されました。
しかいとぅ みーはいゆー (西表語でたいへんありがとうございます)
以下引用
智恵の付く学術書
―『奄美沖縄環境史資料集成』―
高良 勉 110422
琉球弧から生まれた、智恵の付く学術
書である。レベルの高い研究内容だが、
とても読みやすい。本書は、安渓遊地、
当山昌直を先頭に総合地球環境学研究所の「
列島プロジェクト」奄美・沖縄班が5年
間共同研究を行った報告書でもある。
この8百ページを越える大冊は、次の
ような8章に編集されている。第1章「
高精細空中写真の世界」から「海の恵み
」「野と山の恵み」「地名が語る生物と
文化の多様性」「残された記録と記憶」
「島の精神世界」「統計書の世界」と続
き、第8章は「生物と文化の明日のため
に」となっている。収録論文は26本。執
筆者は、編集者二人と荒田敬介、安渓貴
子、石丸恵利子、蛯原一平、木下尚子、
瀬尾明弘、田畑満大、渡久地健、早石周
平、三輪大介、盛口満、湯本貴和の錚々
たるメンバー14名。専門分野は、考古学、
地理学、生態学から人類学まで多士済々。
本書は、「資料集成」なので読者は事
典を引くように、自分の好きな分野から、
直面する問題解決に向け自由に活用する
ことができる。おまけに、貴重な「附録
資料DVD」も付いている。私は自分の
関心のまま、当山「オカヤドカリ」に関
する民俗と神話の論文、安渓遊地「植物ダン
チク」論文から渡久地「サンゴ礁」関係
論文、安渓貴子「ソテツ」論文へと一気に読
み進んでいった。活字に目が疲れると、
グラビアの「空中写真」を見て楽しんだ。
各論文のおもしろさと意義を、詳細に
紹介する紙幅が無いのは残念だが、全体
の主要な点だけを列挙してみよう。まず
第一に、学際的な共同研究の方法が、す
ばらしい成果を生んでいる。このチーム
は、3月19日沖大土曜教養講座でシンポ
ジウム「琉球弧の環境史」・「理科系の
ミンゾク学入門」を成功させた。まさに
自然科学と人文科学の総合化である。
第二に、徹底した聞き書きと徹底した
文献資料に基づく研究内容の高さと斬新
さである。同チームは、すでに『聞き書
き・島の生活誌』(ボーダーインク)全
7冊を上梓し好評を博していた。豊富な
聞き書きによる琉球弧の生活・文化の智
恵が、本書を親しみが持て、読みやすい
学術書にしている。宮本常一と国分直一
等の学問・思想の良き継承とも言えよう。
第三に、いま世界中で環境と生物多様
性を守る、共生と持続的発展の思想と智
恵が求められている。本書は、それに答
える必読の一冊だ。最低、図書館や市町
村の資料室には事典並みに揃えてほしい。
(高良勉・詩人・批評家)
以上、引用終わり
著者については、以下のような紹介があります。
岩波新書
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0508/sin_k250.html
本8冊
http://mangroove.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=239497&csid=0&sort=n
自らを語る
http://www.jca.apc.org/HHK/Kokaishinri/7th/Takara7.html
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