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山口市議会本会議議事録)抜粋・2005年9月議会での質問と答弁

2005/12/15(木)



2005.09.12 平成17年第6回定例会(2日目)

◯ 須藤杲一議員 日本共産党の須藤杲一でございます。討論に参加をさせていただきます。合併によって合志市政1期目の最後の議会となりました。また、現山口市としても最後の議会です。反対討論をしますが、議案に対する討論の前に2点だけ指摘し、要望をさせていただきます。
 その一つは、ごみの最終処分場の場所選定です。自治会長に適当な場所があれば情報提供するよう要請されたわけですが、今議会の審議で仁保自治会長以外に情報提供された自治会長はなかったことがはっきりしました。行政と自治会との関係はどうあるべきか。自治会が行政と一体化したり、下請機関になることの問題点を指摘し、解明したところです。このことが議会開会中に改めて明らかになりました。議会開会中の9月20日、仁保の自治会が開かれ、仁保自治会として初めて坂本部落への設置が要請され、地元部落が拒否したこと、続いて一貫野部落への誘致の話が進んでいることが明らかにされました。しかし、この自治会の開催は、山口市の環境部には何も知らされていませんでした。環境部からの要請で開かれたものではないということです。しかも、この自治会では、自治会長や事務局が市に成りかわって自治委員の質問に答えています。まさに、市の下請機関になった自治会の姿がそこにありました。自治会長任せは現実の問題になっているのです。討論ですから、これ以上は言いませんが、行政と自治会の関係を明確にし、行政の責任において場所選定を進められますよう改めて指摘し、抜本的な対策を要望しておきます。

◯ 須藤杲一議員 日本共産党の須藤杲一でございます。質問通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず最初に、6月議会に続いて同じ項目の質問ですが、ごみの次期最終処分場候補地選定についてであります。6月議会、私は、候補地選定の基準はどうあるべきかという点で質問をさせてもらいましたが、市長の方からは鳥獣保護区や保安林、災害のおそれのあるところは避けること、住民合意は最重要課題など一定の基準を示されたところです。また、自治会はもちろん、いろんなところに情報提供を求めていることも明らかにされました。こうした答弁に対して私は住民が理解できるような本来あるべき姿を示して、選定していくべきだと注文しておきましたけれども、その後の候補地選定作業は6月議会の審議経過を全く反映したものになっていません。この間、特定の自治会長から寄せられた候補地に対して、環境部は自治会長と一体となって地元の了解をとるために要請をし、説明会を行っているのが実態であります。私のところには仁保の坂本部落や一貫野部落の方から意見や問い合わせが寄せられております。もちろん仁保地区全体の住民からも源流を守る運動との関連も含めて、批判や疑問の声が寄せられております。6月議会のときには固有名詞は避けて、かつ基本的な問題だけを質問させていただきました。しかし、今言いましたように、この間仁保地区の2つの部落では、全世帯を対象にした説明会も開かれております。環境部も参加をして説明をされております。もう水面下の話ではなくなっておりますので、固有名詞を上げて、またこの間の経過についても述べて質問をさせていただきます。この間、先ほども言いましたように、仁保地区の坂本部落と一貫野部落へ要請をされ、説明会が行われました。その経過は次のようなものです。日にちを追って説明しますと、3月21日、ことしの3月21日です。仁保公民館で坂本部落の全世帯を対象に要請と説明会が開催されました。この説明会では、住民の皆さんは圧倒的に設置反対の意思を表明されました。それから5カ月もたった盆の前、8月9日ないし10日でしたけれども、市の方から再度坂本部落への説明会を開きたいと、8月12日に開催したいと要請があったようです。あさっての御案内があったわけであります。坂本部落としては、既に3月21日に反対の結論は出ているということで、また、かつこんな急な説明会の開催は納得がいかないというような意見も上がりまして、延期を申し出られました。その上で独自の集会を開いて反対の確認をされて、8月18日、盆明けてからですが、部落の対策委員会の方が設置反対という部落の意向を市の方に伝えられました。参考のために坂本部落の皆さんがどんな理由で反対したのか申し上げておきます。私もたくさん聞いておりますけれども、全部言うと切りがありませんので4点ばかり申し上げておきます。1つは、坂本部落ははで掛け米を栽培し、田んぼの学校を開催し、桜祭りなど開催しております。安全な農産物をつくるという集落、村づくりの方針から見て設置すべきではない。2つ、処分場はきれいだというが、安全性からいうとごみ処分場はないのが一番安全だということ。3つ目には、遠い将来のことは保証されない。一度設置されたら未来永劫のけることができない施設だということ。4つ、源流を守る運動をしてきた経過から見ても、大きく矛盾するということなどが坂本部落の皆さんが反対された理由のようであります。まだたくさんありますが省きます。そうした経過で坂本部落は一応だめになったということです。次に、話が出たのが一貫野部落です。8月21日に一貫野部落の役員会が開かれました。市は説明に行かれました。そこで役員の皆さんから役員会だけで決めるのはおかしいので、部落全体の集会を開くべきだという意見が上がったようでありまして、8月28日に部落全体の集会が開かれました。市はそこにも説明に行かれました。そして、その28日の集会で意見が出たんでしょう。9月4日に参加は自由だったようですが、岩国の処分場に市が用意したバスで視察に行かれました。以上が日にちを追っての経過です。こうした中で一貫野の皆さんからもいろんな意見、疑問の声が私のところにも寄せられているところです。こうした経過から言えることは6月議会の審議経過が全く生かされていないことがおわかりいただけると思います。これまでのやり方と全く同じです。例えが悪いんですがモグラたたき同然ではないかと思います。地権者や周辺の関係者の合意を取りつけて、順次合意の輪を広げる、こういうやり方です。しかし最近は、住民の関心と自覚は相当高まっているわけです。とりわけ山口市においては仁保地区が言い出したわけですけれども、源流を守る運動をこの間やってこられました。こうした経過から見て自覚が相当高まっているわけであります。モグラたたきのようなやり方では、もう通用しない、そんなやり方では、住民合意は得られないと思います。そこで4つの角度から質問をさせていただきます。まず1)の市の選定方針──基準といった方がわかりやすいかもしれませんが、市の選定方針と自治会長からの情報についてです。市長として6月議会の審議も踏まえて、次期候補地選定をどんな方針と基準で進めていくのか改めてその基準をお尋ねするものです。またその選定基準は、坂本や一貫野部落に対して説明されたのかお尋ねします。2つ目、市長は6月議会の答弁で先ほども触れましたけれども、鳥獣保護区、保安林、災害のおそれのあるところは避ける、住民合意は最重要課題だと答えられました。これらの点は当然であり、もっともです。しかし、これだけでは十分とは言えないと思いますので、以下私の提案をして市長の見解をお尋ねします。4つ提案さしていただきます。1つは、むらづくり、まちづくり、地域づくりとの整合性を図ること、2つ目、水源の源流部分は避けること、3つ目、地区別に見てこれまでの埋立実績を考慮すること。市長よく言われます公平性の確保だと思いますが、そういうことです。4つ目、市の環境基本計画を守っていくことの4つです。市の環境基本計画というのは、ちょっと詳しく説明しますが、この分厚い冊子の中の108ページにありますので、ちょっと紹介をさせていただきます。第5章として、環境配慮項目というのがありまして、山口市を4つの地域に分けて、それぞれどのように進めていくのか示されています。4つの地域というのは、五次総でも同じ地域に分けていらっしゃるようですが、北東部地域、中央部地域、鴻南地域、南部地域──仁保地区は北東部に入るわけですが、仁保、小鯖、大内、宮野、この4つの地域を北東部地域とされておりますが、その中で地域環境の特性と課題というのがあって、自然環境、野生生物の保護・保全というのがあります。ここには主に仁保、小鯖、宮野地区の周辺を囲む山々は、その多くが水源涵養を目的とした保安林に指定されています。これらの山林にはクマとかキツネとか猿とかが住んでおると、ゲンジボタルやカジカも住んでいるということが書いてあります。そうしてもう一つ、環境保全型農業の推進というのが記されております。若干紹介しますと、「仁保地区では減農薬・減化学肥料といった環境保全型の農業に取り組んでいる農家が見られます。将来にわたり、安心・安全な農産物を供給していくという観点から、またこの地域が本市の水源涵養や多様な生物の生息の場としての性格を持つことから、良好な環境を保全していくという観点からもそのために大きな役割を果たす田園を環境面に配慮した農業を行うことで保全していくことが求められます」というふうに書いてあります。今紹介したとおりであります。ぜひこの環境基本計画の方向で考えるということも要ると思います。市長が6月議会で言われた4項目にただいま私が提案しました4項目、加えまして全市民にまたどの地区でも同じように市として説明ができるようにすべきだと私は思います。そうすることが自治会長からの情報も公平に公然と市民の前で調整できるのではないでしょうか。私の提案に対する市長の見解をお尋ねするものです。それから、この項のもう一点ですが、自治会長からの情報提供、どのような状況なのか地区ごとに示していただきたいと思います。6月議会では固有名詞を避けたと言いましたけれども、具体的に環境部との折衝の中では、北部の3つの自治会長に要請をしたと。仁保と小鯖と平川です。大内と宮野は除いているということでした。大内と宮野を除いた理由は、大内は既に現在処分場を設置し、埋め立てをしている。その前は菅内に大きな処分場をつくったということが理由のようです。宮野地区は、これから中間処理施設をつくるのでのけたと。したがって、仁保と小鯖と平川の自治会長に具体的にいい場所がないか情報提供を要請されたようであります。この3つの自治会長からどのような情報があったのかお示しください。次に、2)の自治会と行政の関係はどうあるべきかという問題です。仁保地区におけるこの間の説明会などにおいて、自治会長とか事務局は情報提供にとどまらず、設置するために、あるいは住民合意を得るために積極的に関与をされています。そういう批判の声が私のところにも寄せられています。ごみ処分場設置において、地域の自治会と行政の関係はどうあるべきかという問題が起こっているのであります。自治会長などの設置のための直接、あるいは積極的な関与は、住民の意見を公平に反映する上で問題だと思います。賛成、反対の意見が出ることは容易に考えられますし、そうなれば自治会組織の中立性と公平性が損なわれると思います。大体設置の要請は行政がするわけですから、自治会長などが賛成なり推進の立場で関与する必要はないわけであります。自治会の役員は住民の代表ですから、行政の立場に立つよりも対局にある意見を持つ住民の立場に立ってその意見を尊重すべきだと思います。自治会が市と同じ立場で関与することは、自治会を行政の下請機関に変質させるとともに、行政の責任をあいまいにすることにもなります。そこでお尋ねします。市長は処分場設置において、行政と地域の自治会の関係、どうあるべきと考えますか。今私が述べたことは、正しいですか、間違っていますか、この点も含めて市長の見解をお尋ねします。次に、3)住民の理解と合意をどう得るかという問題です。坂本部落の拒否回答によって一貫野部落への要請となったのが事の流れでありますが、坂本部落が反対した理由から見て、先ほど述べましたけれども、坂本川のさらなる上流である一貫野地区への設置は、坂本部落の住民からすれば認められないことであります。そういう意見も私のところに届いております。坂本部落に対して、市長はどう対応されるのかお尋ねするものです。上流部分と言いましたけれども、椹野川──全体では椹野川ですけれども、椹野川の上流が仁保川です。仁保川の上流が坂本川です。坂本川の上流が一貫野川です。一番源流は小鯖の藪ケ尻、叶木部落となっております。椹野川の源流の一つは、小鯖の藪ケ尻や叶木です。そのすぐ下流が一貫野であり、坂本川になっているということを申し添えております。それからもう一点、6月議会では住民合意が最重要課題だと答弁されました。当然のことです。住民合意の範囲はどうなるのかという問題が新たに出てまいりましたので、お尋ねします。場所によって異なるかもしれませんが、住民合意の範囲について市長はどのようにお考えかお尋ねします。今一貫野で話が進んでいるわけですが、一貫野部落だけの合意を得ればいいというものではないと思います。坂本部落の合意も必要だし、源流を守る運動の経過から見れば、仁保自治会の合意も必要です。椹野川の流域の住民の合意も必要ではないでしょうか。まさか一貫野部落の結論だけでよしとはされないと思いますが、住民合意の範囲をどう考えているのかお尋ねします。次に、4)現処分場の残余量との関連です。要するにタイムリミットです。現在使っています神田の処分場の残余量から見て、次の場所選定は合併までには決めないといけないと担当部局は言ってきました。合併まであと半月ばかりです。現状からみて無理ではないかと私は思います。新市の課題に引き継ぐしかないと思いますが、市長の見解をお尋ねしておきます。以上がごみの処分場関連です。

◯ 市長(合志栄一君) 須藤議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、ごみの次期最終処分場候補地選定についての4点のお尋ねでございます。最初に市の選定方針と各自治会長からの情報についてでございますが、二島の予定地だけにかかわらず、新たな候補地の選定を始めたことは、御案内のとおりでございます。候補地の選定方針でございますが、6月議会でも申し上げましたとおり鳥獣保護区、地盤災害・がけ崩れが予想される区域、保安林等の最終処分場の不適切地域を極力避けながら、埋立容量7万立方メートル、埋立期間を15年から20年程度としておりますのが市の基本方針でございます。ただいま議員さん独自の4つの基準をお示しいただきまして、この点についてどのように考えるかとのお尋ねでございますが、御案内のように最終処分場は市民生活を支える上でなくてはならない施設でございます。市といたしましては、設置する対象地の地理的条件について検討することは当然でありますが、住民で理解が得られることを基本に安全で安心な水質管理を最優先課題として最終的な候補地の絞り込みを行いたいと考えております。また、環境基本計画の基本方針に従いまして、自然と都市の共存を目指し、空気、水、土、そして緑を守るため、環境に負荷の少ない最終処分場の建設を目指しておりますので、御理解を賜りたいと存じます。また、情報提供でございますが、一部の民間事業者からの情報提供につきましては、候補地としての決定に至らないまま今日を迎えております。一方、市から北部の数地区の自治会に情報提供をお願いいたしましたところでございますが、有力な情報収集に至らなかったところでございます。こうしたことから最新施設の運用実態を見学いただき、施設の概要を御理解いただこうと市から仁保自治会に対し、視察の実施をお願いし、仁保地域開発協議会の皆さんに御視察いただいたところであります。こうした経緯から、一貫野町内会の皆さんに説明会及び視察にも御参加いただきました。市といたしましても皆さんの不安を払拭できるよう現在精力的に協議を進めているところでございます。2点目といたしまして、最終処分場を設置する自治会と行政はどのような関係にあるべきかとのお尋ねでございますが、最も重要なものは信頼関係であろうと考えております。次期最終処分場は、市民生活に欠くことのできない施設でありますから、安全かつ安定的な管理運用を行うのは行政として当然の責務であります。しかしながら、地元住民の皆さんの中には、施設に対して不安や疑問が生ずる場合があります。自治会は地元住民の皆さんとのかけ橋となっていただき、三者──自治会と地元住民の皆さんと行政の三者でありますが、三者がよりよい信頼関係を築き、問題解決を図っていくための重要な組織であり、市政推進とともに発展していくパートナーであると認識しております。3点目といたしまして、住民理解を得る範囲をどのように考えているかとのお尋ねでございますが、最終処分場を設置する町内会を基本とし、水利組合等の関係団体の同意が得られれば住民理解をいただけたものと考えております。なお、最終処分場の放流水や観測井戸等の水質検査結果等につきましては、市民の皆様へ公開することを考えております。4点目といたしまして、次期処分場の候補地の選定について、新市の課題に引き継いではどうかとのお尋ねございますが、現在埋め立てしております神田最終処分場の残余量も4万立方メートルとなり、埋立期間はあと数年と見込んでおります。次期最終処分場は単年度での設置はできませんので、一貫野町内会の皆さんとの協議を重ね、現山口市の課題として早急に整備できるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

◯ 須藤杲一議員 再質問をさせていただきます。
 ごみ最終処分場の選定方針についてですけれども、基本的には6月議会で述べられました鳥獣保護区等不適切なところは除くと。あと5万立米、15年間埋め立てることが基本だと言われましたが、それは当然のことと思いますけれども、問題は私が提案した4項目を市長がどう理解をされてるのかなということであります。ごみ処分場というのは、市長も言われるようになくてはならない施設です。山口市以外に設置するわけにはいきません。それは私も十分理解しているし、市民も十分理解しているわけであります。答弁の中で、住民の理解が得られることが最も重要だと言われましたけれども、私は1回目でいろいろ質問したその根底には理解が得られてない部分がある。得られるためにどうするのかっていう点をいろんな角度から聞いたわけです。ですから、住民の理解が得られることが重要だというのは、行政の立場から言ったら当然のことです。当たり前のことです。そういう行政の目線ではなくて、市民が今いろいろ出している疑問や意見に対してどう市がこたえていくのか。市長は就任のときに市政運営の──先ほども説明あったと思いますけども、4つのキーワードを示されました、市民の目線とか市民第一主義とか。要するにごみ処分場に対する市長としての基本方針をかっちりと、きっちりと持たないと市民は理解しないんじゃないでしょうか。私の提案した4項目が不十分なら十分な案を出して説明していただきたいと思います。私の提案した4つの項目が先ほども言いましたけれども、悪いのかいいのか、その点について再度お尋ねをしておきたいと思います。住民の目線から見たらまさしくそういうことを市がどう考えているのかっていうことですよ。それから、もう一つ大事な問題は、最近の処分場はきちっと管理がされるから大丈夫だということが盛んに説明会等でも言われるわけです。今答弁の中でもそういうことが言われておりますけれども、これでは市民がなかなか理解をしないと思います。処分場に対する市長の認識、行政の認識をどういうところに置いて進めるかっていうのが非常に大事になっていると思いますので、その点改めてお尋ねします。私は住民合意は得た上で処分場とは少なくとも汚いし、安全性に大いに疑問があると、こういう立場で市民の合意説明会をきちっとしていかないと理解を得られないと思います。確かに従来の処分場よりも管理をするということではきちっとした施設になっていると思いますけれども、住民の皆さんが言われてますが、被害が出ない、安全なんならどこでもいいじゃないか、なぜ仁保地区の源流部分にもってくるんだ。安全というなら、なぜ管理型で未来永劫に管理をするんだ。安全と言い切れないから未来永劫管理をする施設にしているわけでしょう。そうしないと国はつくらせないわけでしょう。不安があるからこそ永久的に管理をしていく施設になってるわけです。住民は安全性にも施設の中身にも疑問を持っているわけです。だからこそ二島でも台風が来て海岸が破れた、その中から不安が募って反対ということになったわけでしょう。源流部分山奥につくれば山崩れもあるでしょうし、47年災害のときにはあの地域、仁保の坂本や一貫野地域は、相当な被害が出たところです。住民の皆さんが疑問に思われるのは、不安に思われるのは当然だと思います。ですから、処分場というのはいろいろ問題がある、安全性にも不安がある、そういう前提に立って住民にもきちっと説明をする、理解を得ていく、この前提が必要じゃないかと思います。その点について明快な御回答を、御答弁をお願いしたいと思います。それから、自治会との関係です。下請機関にならないようにするということを私は質問したわけですけれども、信頼関係が第一に大切だとかいろいろ言われましたけども、市が責任を持ってこの間きちっと住民説明会されているのか、その点については大いに疑問です。住民の皆さんからもその辺の不満が私のところにも寄せられているわけです。住民の合意をどうかという辺で、町内会を基本に合意を得るということを言われましたけど、これは要するに一貫野だけの合意がとれればそれでいいということのように聞こえましたけれども、その点では問題だと私は1回目のときに質問しました。下流の坂本部落が反対された理由も言いました。一貫野だけの合意ができて、一貫野の中でも反対者が現にいらっしゃると思いますけれども、じゃあ一貫野部落の合意というのはどういう形でとられるんですか、多数決でもとられるんですか。水利関係者の理解も要るとか言われましたけども、こうした合意どういうふうに最終確認を市の方はされるんですか、その点についても明確にしていただきたい。私は坂本部落や仁保自治会、そうしたとりわけ源流部分につくるわけですから、下流域の住民の理解も得なければならないということを1回目のときに質問しましたけれども、こうしたところについての理解、具体的にはどうされるんですか。明確にしていただきたいと思います。一貫野だけで合意されたら後は事後報告でいいというようなことでは、源流を守る運動のことも私言いましたけども、少なくとも仁保地区の理解は得られないのではないかと思います。この点を明確にしてください。それともう一点、坂本や一貫野に限った話じゃないんですけども、この問題に対して疑問を持つ住民とか設置に対して反対を思っておられる住民の皆さんの発言、保証されてるんでしょうか。その声が行政に届いているんですか。現状はまさしく自治会任せになっているんじゃないでしょうか。反対する住民や疑問をたくさん持っている住民にどういう説明をされるんですか。その点について明確に今後の方針をお示し願いたいと思います。タイムリミットとの関係でも一貫野の町内会と話を進められていると答弁がありましたけども、とんでもない話だと思います。神田の処分場があと4年ないし5年だというのは、もうずうっと前から議会でもいろいろ議論されてきた問題です。私も最初経過を述べました。3月に坂本部落に最初の説明会をした。それから2回目の説明会をさせてほしいというのが盆前になってからです。その間4、5、6、7、8、5カ月近くあったんです。坂本部落に対しては5カ月間放置されてたわけです。何の説明もない。盆過ぎてから突然と今度は一貫野へという話になった。下流にもっていったんならまだ坂本の皆さんも文句は言えないかもしれませんけど、さらに上流にもっていくという点においては、非常に問題があるんじゃないでしょうか。一貫野だけで事を進めるという問題ではありません。神田が期限が来ている、タイムリミットが来ているというのは住民のせいじゃないはずです。行政の責任です。盛んにタイムリミットのことを町内会の説明会でもされているようですけれども、その責任は住民にあるわけじゃないんです、行政の側にあるはずです。あえて聞いておきますけども、おくれた原因は住民にない、行政の側にあるということは明確にしておいてほしいと思います。

◯ 市長(合志栄一君) 須藤議員さんの2回目の御質問にお答えいたします。
 一般廃棄物の最終処分場に対する市長の認識ということであります。ごみ処理は、御案内のように市の事務でございまして、一般廃棄物の最終処分も市の事務になるわけでありまして、ここのところが整っておりましてこそ市民生活は成り立つわけでありまして、この最終処分場につきましては、須藤議員さんの御質問の中では汚いし、安全性に不安があるという前提に立って考えるべきだという御指摘でございましたけれども、御案内のようにこれから整備される、新たに整備を予定いたしております一般廃棄物の最終処分場に対しましては、中間処理施設で処理されたものを搬入することになっておりますので、これまでの一般廃棄物処分場とは随分違ったものになるものと考えておるところでありますし、安全性につきましても、いろんな形で住民の皆様にもかかわっていただきまして、そういう点でも信頼される、そういう処分場にしていくということで、住民の皆さんの御理解を得ていきたいと考えているところであります。それから、このことに反対や疑問を持っておられる住民の皆様に対して、行政はどう対応していくのかということでございますが、さまざまな機会を通しまして不安の払拭に努め、また御理解をいただけるよう行政としてしっかり対応していきたいと考えております。

◯ 須藤杲一議員 3回目の質問をいたしますが、今の市長の説明は、まさしく行政の目線の説明です。それでは市民は全く理解も合意もしませんよ、はっきり言わせてもらっておきます、その点は。処分場に対して中間処理で処理したものだからこれまでとは違う、これは6月議会の最後の答弁でもそういう答弁されてます。中間処理で小さく砕いて持っていくから、量も減る、ものもよくなると、安心だというようなことを言われておりますけれども、そんなもんじゃないってさっき私言いましたけども、それならあえて聞かせていただきます。なぜ管理型にしないと設置できないんですか。大丈夫なら管理型でやる必要ないじゃないですか。不安があるから、問題があるから未来永劫にきちっと処理するんです、そういう時代になっているんです、今の社会でも。私の住んでいる仁保の両浴部落、浅地班と牧川班と二つの浴で部落つくってますけども、その浅地川の一番上流、阿東町との境に木戸山の処分場が26万立方メートル、過去に13年ちょっとぐらい埋め立てておりますけれども、このときにはまさしく埋立地、ごみ捨て場でありました。ごみシートもやってないし、ただ谷底に車で、ダンプで移すだけ、あと泥で整地しておるちゅうような処分場です。今はそんなごみ捨て場は認められないはずです。中間処理してるからいいんだという理屈にはならないです。さわってもらってきれいだと、中に何が入っているかわからんですよ、市民には。汚いっていう証明する手段も方法も市民は知らないはずです。こういう認識でどこかの情報、場所を決めて、せっせと町内会の合意だけ得て進めるというようなことは、それは周りも許しませんし、該当する部落でもみんなが賛成するわけにはいかんでしょう。大体3つの町内会に情報提供したのに、場所の具体的な提案があったのは仁保地区だけだったちゅうことでしょう、坂本と一貫野。しかも仁保自治会には、まだ一貫野部落の設置について何ら説明も何もないんです。仁保自治会には、市としてどういうふうに説明されるんですか、いつされるんですか。源流を守る運動があったときには、山口市はもろ手を挙げていろんな面で支援をされたじゃないですか。市の一般廃棄物の処分場であったら何もされないんですか、説明会もされないんですか。そんなのはおかしいです。私は最初に市として基本方針を示せと言ったのは、どこでも同じように説明ができるような市の方針を持って、そして3つの地域から出た場所とすり合わせて公平性を保って、市としてはこういうふうにしたいというのを説明すれば、市民も地域の皆さんも理解するんじゃないでしょうか。小鯖や平川は全然情報なかったわけでしょう。それならなぜ自治会長に情報提供を求めたんですか。まさしく特定の自治会長と行政が一体となってやってるだけに過ぎないじゃないですか。安全性に対する認識の問題、そして仁保自治会や坂本部落への説明、いつされるのか明確にしてください。それもしないでやられるっていうんなら、住民の皆さんきょうもテレビを見ておられると思いますが、それはおかしいって皆言われるんじゃないでしょうか。先ほども言いましたけども、疑問を持ち、反対の声を持っている市民の皆さんの声を聞く場は行政として当然持つべきじゃないでしょうか、その2点について、最後の質問になると思いますけども、明快に答えてください。よろしくお願いします。

◯ 市長(合志栄一君) 須藤議員さんの3回目の御質問にお答えいたします。
 最終処分場の安全性についての再度のお尋ねでございます。このたび市が新たに整備いたそうといたしております最終処分場は、これまでの一般廃棄物の最終処分場のイメージを全く一新したものを実現いたそうと考えておるところであります。最終処分場には汚いというイメージがあるわけでありますが、周辺環境と調和した、ある意味で住民の憩いの場ともなり得るような施設にできればと一つは思っているところであります。それから、安全性の確保ということにつきましては、これは市民みんなが協力する必要があります。分別収集等の取り組みを一層徹底していくことも必要になってくるでしょうし、こういう施設であれば安全だというものを市民の皆様のいろんなかかわりも得る中で確保できる、そういう最終処分場にしていきたいと考えているところであります。そういう方向の中で、整備していくということで関係住民の皆様方の御理解も得ていきたいと考えておるところであります。自治会等へのいろんな今までの説明等につきましては、環境部長よりお答えいたします。

◯ 環境部長(木村義明君) 須藤議員さんの3回目の御質問にお答えいたします。
 先ほど仁保自治会への説明ということで御質問いただいたわけでございますけれども、ただいま、先ほど議員さんも御指摘されましたように、いろいろ町内会の方に今御説明を精力的に行っているところでございます。それで、先ほど市長も答弁いたしましたとおり、仁保自治会の一つの組織といってよろしいかどうかわかりませんけれども、仁保地域開発協議会には最終処分場と現在の最終処分場はどんなものかということで、今市長も申し上げましたように、中間処理をした残りのものを、残渣を埋め立てるという方式が福岡県の方にございましたので、「百聞は一見にしかず」ということで、現地視察をお願いしたところでございます。それで先々月──7月でございますけれども行っていただきまして、今ごろの最終処分場は、現在の神田の最終処分場とは随分違うなという御感想もいただいております。ですから、今、一貫野の町内会にこの具体的な説明というか視察もしていただきました。それで感想もいただいております。それで、また今不安の払拭ということで市長も答弁いたしましたけれども、そこら辺でまたいろいろな御質問、不安の材料等いろいろあろうと思います。そこら辺を担当部といたしまして御説明し、また仁保自治会の方にも御説明して御理解を賜りたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。
 以上です。





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