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山口市議会本会議議事録)抜粋・2004年12月議会での質問と答弁

2005/12/15(木)



2004.12.15 平成16年第7回定例会(4日目)

◯ 浅原利夫議員 新世紀クラブの浅原利夫です。今定例会一般質問も私が最後の質問者となりました。大変お疲れとは思いますが、今しばらくの間おつき合いのほどをお願いいたします。
 それでは、通告に従い順次質問いたしますので、市長並びに関係参与の皆様の御理解ある御答弁をよろしくお願いいたします。
 それでは、まず一般廃棄物最終処分場の候補地変更と処分場延命対策について質問いたします。最終処分場に埋め立てられたごみを掘り起こし、焼却したり再資源化したりして減量し、改めて埋め戻す事業は、今各自治体で始まっています。各地の最終処分場の寿命はどこも限界に近づいてきていて、それかといって新たに用地を求めても周辺住民の理解も得られず、反対に遭い、建設は難しくなる一方であり、そうした中で環境省は今年度から残余量の少なくなっている処分場の延命対策として、今まで埋め立てられたごみを掘り起こし、焼却したり再資源化したりして減量化し、改めて埋め戻す事業に対して補助する制度を後押ししていると聞いています。これによると、処分場を確保する最後の手段として、今年からこうした補助制度が始められたようです。兵庫、新潟、長崎など五、六カ所で実施しており、新潟県巻町など4町村でつくる衛生組合では、年間2,600トンから2,700トンも掘り起こし、処分後に埋め戻ししているようです。今後、10年から15年掘り続け、40年以上の延命を図ろうとして計画している例もあるようです。このことは、現存施設のある住民の方の御理解はもとより、住民のごみ減量化への積極的な理解と協力が何より先決問題でありますが、現存施設付近の大気汚染、選別の際の粉じんなどの飛散対策など、特別の措置が当然必要となります。山口市では、不燃ごみの破砕、減容、再資源化のための中間処理施設建設計画として、今宮野に新たな施設が平成20年春稼働に向けて具体的に動き始めたものの、4年先の平成20年から搬入量が4分の1に減少しても、当面の策は見当たらないのが現状であろうと思うわけです。ましてや、ことしのように台風を初めとした災害など予期せぬ事態は、ますます寿命を縮めかねません。山口市は、これまで秋穂二島地区へ最終処分場の次期候補地として交渉してきたが、現時点では地元住民の理解は得られず、候補地として残しつつも他地区で候補地を選定していく方針へ転換せざるを得なくなっているのが現実の問題であります。新聞紙上では大きな見出しで候補地変更とまで報道されていました。それほど今市町村の一番の問題がこのごみ行政ではないでしょうか。昔は治山治水といって水を制することが先決問題だったが、今はごみ問題が喫緊の課題であり、市民は毎日出るごみを待ってはくれません。それかといって、埋め立てる土地がないからといって頭を抱えて途方に暮れていても仕方がないわけで、何とか急場をしのぐだけの手当てだけはしなくてはならないと思います。今後、1市4町で合併すれば、なおさら広域での処理が待っています。山口市の神田が7年、秋穂町の青江が10年、阿知須町の岡山が10年から20年、徳地町は防府市へすべてを委託しているが、いずれ委託も難しくなるのではないでしょうか。こうした中で適地を見つけるにしてもすぐには難しく、候補地の選択には今後さらに紆余曲折が考えられることから、当市の一般廃棄物処分場の今後の見通しもつかない現場では、これも一つの選択肢ではないでしょうか。そうしたことから、当面環境省が補助を行う現在の制度へ乗ることも、場合によっては仕方のない選択ではなかろうかと提言する次第であります。多くの解決すべき課題が山積することとは思われるが、市民への理解と協力を仰ぎながら検討する必要があるのではないでしょうか。市長のこの問題へのお考えをお尋ねします。

◯ 市長(合志栄一君) それでは、浅原議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、一般廃棄物最終処分場の候補地変更と処分場延命対策についてのお尋ねでございます。先ほど議員さんが事例として取り上げられました一般廃棄物最終処分場を掘り起こし、再資源化し埋め戻すという方法により延命事業に取り組んでおられる自治体もございます。また、このほかガス化溶融炉設置により廃棄物を一括で高温焼却処理し、ガスとスラグと呼ばれる砂状の処理物にすることにより徹底した減量化を図る方法や不燃物、大型可燃物等の破砕・選別施設による資源化、減容化を図った上で埋め立て処理する方法などがあり、状況に応じた取り組みが各地で行われているところでございます。いずれの方法をとりましても、地元住民の方々の御理解と御協力が不可欠であることに変わりはございません。本市といたしましては、市民や事業所の皆様の御協力をいただき、資源化、減量化を進め、神田最終処分場の延命化を図る一方、次期最終処分場の適地選定について鋭意調査させておるところでございますが、議員さんからも御提言のありましたほかの方法につきましても並行して研究してまいりたいと考えております。





ふしの川清流の会