icon
 

 



12月1日の岩国・日の出町処分場の視察報告

2005/12/08(木)



仁保地区の市政協力員(Sさん)による岩国・日の出町処分場の視察報告
                             2005年12月1日

 山口市仁保支所長(岡崎氏)の名前で案内があった、仁保自治会からの2度目の先進地視察は、「民政委員・福祉委員と市政協力員、どなたでもどうぞ」という呼びかけだったそうで、山口市の仕立てたバスで30人ばかりが参加しました。

 若者の組織である仁保村づくり塾も招待されて3人参加しましたが、反対の立場を表明している坂本部落に住む「仁保村づくり塾」の会員には、何の案内もありませんでした。

 結局、「飲み水にする処置はしていない」「きれいです」「ご理解を頂きたい」と繰り返すだけでした。とくに遮水シートについては、半永久的と言っていますが、これは大嘘で、実際はわずか8年ほどで破れ始めるということが裁判の中でも明らかにされているものです。

 岩国では、下水処理場の汚泥と、台風で一気に増えたために中間処理が追いつかない粗大ゴミももちこまれていることがわかり、「新しいシステムだから、こんなにきれいならよかろう」と参加者に言わせるためのツアーは、かえって逆の結果になってしまいました。

 参加したSさんからの報告を聞きました。

 処分場の視察には、協力員の案内役に、渡辺課長、田中、杉山、山根(山口市環境保全課)、岡崎支所長が同行しました。途中にもいろいろの説明がありましたが、すべて仁保の一貫野に処分場を造ることが前提の説明がなされました。

 リサイクル・プラザは山口にもありますが、岩国のリサイクル・プラザは分別が進んでいなくて、みんな一緒くたにしてあり、中間処理で砕いてから分別する体制でした。鉄とアルミを除けた残りの廃棄物は全部、1〜2センチ角のものになって最終処分場へ運ばれます。

以下は、Sさんと説明にあたった岩国市の職員との一問一答です。

Sさん:岩国でも反対があったんじゃろ?――苦情はありますが。

Sさん:水質はどうなんです?――問題ないです。

他の参加者:これぐらいきれいなら、飲んで良いのでは?――いや、飲むのは無理です。

Sさん:ここは海辺ですからねぇ。水質の基準も緩いでしょうが…。――いや、造るのは、むしろ山の方が良いでしょう。下流へ来るまでに水が濾過されてきれいになりますから。(注。川を流れ下る途中で分解されるのは、微生物が食べられる有機物の汚れだけですから、おどろくべき嘘の発言です。)


Sさん:シートは、どのくらい保つんですか?――半永久的です。

Sさん:どれくらいですか? 具体的に言って下さい。――40〜50年です。

Sさん:遮水シートの下に集水管が通っているのは、破れることが前提でしょう。シートの下に漏れる汚水を集めるための管が壊れたらどうするんですか?――それはどうしようもないです。処理できません。

Sさん:地盤が今でさえ地盤沈下して、トラックを載せる台なんか傾いていますけれど、地盤が更に沈下せんですか?――可能性はあります。

Sさん:歩くとシートがボコボコするところがありますけれど、これは「ゆとり」を持たせてあるんです?――違います。中から湧いてくるガスのせいです。

Sさん:ガスはいつ頃止まって、跡地利用が可能になるんですか?――ガスがいつ止まるか、それは、今の段階ではなんともわかりません。

Sさん:金属やプラスチックだけと聞いていましたが、こんなに臭いのはなぜですか。――現在、下水道の処理をした最後に残る汚泥の乾燥させたものを入れていますので、それが臭います。

Sさん:中間処理してない粗大ゴミがそのまま持ち込まれていますが。――この夏の台風で、たいへんたくさんの粗大ゴミが出ましたので、処理しきれずに約束外ですけれど仕方なく持ちこませてもらっています。





ふしの川清流の会